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東山も報徳学園も留学生のビッグマンを擁し、ハーフコートの展開を持ち味するチーム同士。「お互い手の内を知っている感じだったのでやりにくさはあった」と東山の大澤徹也コーチが語ったように、主導権を握ることができそうで握ることができず、持ち味を消し合う攻防が続いた。
東山は3Q中盤で8点のリードを奪ったものの、報徳学園の宇都宮陸とコンゴロー・デイビッドが立て続けにスティールからレイアップでフィニッシュされるなど、2分弱の12連続失点で4点のリードを奪われてしまう。
しかし、4Qの苦しい時間帯をしのぐことができたのは、206cmのセンター、ムトンボ・ジャン・ピエールの長い腕を生かしたディフェンス。大澤コーチの「オフェンスの部分でもディフェンスの部分でも、相手には脅威だと思います。今日は変則的にデイビッドが4番ポジションの選手についていたりしたんですけど、それでも存在感はあったと思う」という言葉どおり、ジャン・ピエールはデイビッドとのマッチアップをしながらも、相手のドライブに対するヘルプでブロックショットを決めるだけでなく、たとえできなくてもミスショットを誘発させるプレーを何度も見せていた。7本のブロックショットとトータルで22本のリバウンドを奪ったジャン・ピエールは、「頑張ったのはブロックとリバウンド。ブロックは好き。タイミングが大事です」と笑顔で試合を振り返る。
4Q残り4分を切ったところで62対62の同点だったが、ディフェンスで報徳学園のターンオーバーを誘発させる。そこから米須玲音が速攻をクリエイトし、控えのフォワード西部秀馬が2本連続のレイアップ。「あれはうちにとって大きな点数でしたね。苦しい時にあのようなプレーを目指してやってきたので、やっとうちのバスケットというか、ハーフコートにプラス走るバスケットをやりたかったので、ようやく出たなという気がしました。あそこは勝負どころで、あれがラッキーボーイじゃないけど、西部がやってくれたのも、米須がしっかり見えていたかなという部分。ジャンピがきちんと守ってくれた部分が大きかったと思います」と大澤コーチが語ったように、4Q終盤の8連続得点が勝敗の決め手となったのは間違いない。
72対68で報徳学園を振り切った東山は、王者福岡第一にチャレンジする機会を得た。インターハイの準々決勝で敗れた後、秋に胎内カップで対戦した時は雪辱しているだけに、ウインターカップの準決勝は雌雄を決するうえで最高の舞台。大澤コーチは福岡第一との対戦をこう語る。
「やっとここまでたどり着いた感じです。報徳さんも狙っていたと思うんですけど、うちはメインコートをインターハイで経験していません。久々のメインコートでちょっと上がっている部分もありましたけど、ようやく第一ともう1回戦えるので、ここまで来たなという感じで思い切ってやるだけ。走らせないでうちのガッチリなハーフコート(ゲーム)をやりたいです」
ジャン・ピエールはデイビッドに続き、クベマ・ジョセフ・スティーブとのマッチアップが待ち構えているが、「明日はめちゃ頑張る」と気合十分。長い腕を武器にしたリムプロテクターとして存在感を示せるかは、勝敗を左右する大きなカギになると言っていい。
文:青木崇
青木 崇
NBA専門誌「HOOP」の編集者からフリーのバスケットボールライターとなる。NBAファイナル、NCAAファイナル4、世界選手権などビッグイベントの取材や執筆活動を行なっている。
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