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ベネズエラに敗戦後、取材に応じる大谷
思えば、いわゆる大舞台で敗戦したのは久しぶりではないだろうか。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)、侍ジャパンの大谷 翔平(31、ドジャース)は2023年の第5回大会から、勝ち続けてきた。
前回大会では優勝、二刀流で大会MVPを獲得。24、25年はドジャースの一員として2年連続でワールドシリーズ(WS)を制覇した。エンゼルスでは、決してチームの勝利に恵まれる環境ではなかった。しかし、所属チームでもこの2シーズンは王者として過ごしている。
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だが、連覇を目指した今大会は、日本代表としては初めてベスト4進出を逃した。
「いや、本当に悔しいですね。本当に強かったです。自分たちでも(実力として)持っているものというか、(力を)出しながらも、やっぱり力で最後は押し切られた印象です」
敗因の分析や勝敗を分ける起点になった采配など、後から振り返れば言えることはある。しかし、大谷は「押し切られた」と感じた。もちろん、日本にも勝機はあった。3回時点では5-2とリードした。しかし、5回に2ラン、6回に3ラン。一発のパワーに沈んだ。
「本当に悔しいの一言というか、惜しいゲーム、勝てる要素の多いゲームだったと思う。本当に全部が押し切られたという訳ではないですし、ところどころで勝てる要素はあったんじゃないかなと思います」
チャンスはあった。ただ、真っ向勝負で負けた。第1、2回大会で連覇したときのようなスモール・ベースボールではなく、野手選考はパワーヒッターが中心だった。前回、世界の頂点に立ったはずの日本野球は、世界基準のスピード&パワー野球からは、逆に差を広げられているような気にさえ、させられた。
大谷、鈴木 誠也(31、カブス)、吉田 正尚(32、レッドソックス)が1次ラウンドで別格の活躍だった一方、『次の誠也、次の吉田』といえるクラスのスラッガーが成長しなくては、次回大会で王座奪還の期待は高まらない。
佐藤 輝明、森下 翔太(ともに阪神)は準決勝で結果を出した。WBC初選出だった若手の飛躍へ期待値を測れるほど、世界の猛者との対戦機会を得ないまま、今大会は敗退する。
WBC準々決勝前セレモニー
「もちろん、素晴らしい経験ではありましたけど、優勝以外は本当に何て言うんですかね、失敗というか、結果的にはそうなるんじゃないかなと思う。みんな優勝だけを目指して頑張っていましたし、監督もスタッフも、裏方の人達もそこを目指して頑張っていたと思う。こういう形で終わってしまって非常に残念です。残念ですけど必ず次があるので、そこに向けてまた頑張りたいなと思っています」
大谷とともに敗戦の悔しさをかみ締めた若い選手たちが、日本国内で己の課題を世界基準で設定し、レベルアップできるか。今大会は過去最多の9人のメジャーリーガーを招集した(パドレス・松井 裕樹は負傷で辞退のため、実際には8人)。
次回大会では15人、20人の日本人メジャーリーガーが侍ジャパン入りしているかもしれない。
「本当にしっかりしている選手が多かったですし、若い選手の中で投打ともにレベルが上がってきている印象は毎年、毎年受ける。今後が楽しみな選手たちが多いと思いますし、また新しく入る選手も含めて、球界がもっとレベルが上がってくれれば、それはうれしいかなと思います」
大谷は後輩への期待と同時に自分自身の成長も誓ったはずだ。第7回大会では、侍ジャパンは挑戦者として4度目の優勝を目指す。
文/写真:山田結軌(MLBジャーナリスト)
山田 結軌
1983年3月生まれ、新潟県出身。立教大時代にJ SPORTSの野球班でプロ野球中継の現場でスコアブックを書くアルバイトを経験した。サンケイスポーツに2007年4月入社、阪神、広島、楽天などを担当し、2016年2月より大学時代から夢みたMLB取材を続けている。2025年2月に18年間務めたサンケイスポーツを退社しフリーに転身。
X(旧:Twitter)
@YamadaMLB
Instagram
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