人気ランキング
コラム一覧
マツダスタジアム
◆セ・パ交流戦とは?
セ・パ交流戦は、2005年に始まったセ・リーグとパ・リーグのリーグを超えた対戦。プロ野球再編問題を契機に、2005年からホーム・ビジター各3試合の6回総当たり形式で開催された。
交流戦の勝敗や個人成績は、ペナントレースの年間成績に反映される。交流戦の優勝チームは全12球団の成績から決定され、実施期間中の順位はペナントレースの最終成績に影響しないが、その後の順位に大きな影響を与えることが多い。
2007年からは両リーグでプレーオフ(クライマックスシリーズ)が導入され、試合数が調整された結果、交流戦の試合数は24試合(ホーム・ビジター各2試合)に削減され、2015年からは18試合(ホーム・ビジターいずれかで3試合)に変更された。
延長戦は他の公式戦同様に最大12回までとし、決着しない場合は引き分け。予告先発制度を採用し、指名打者制は、パ・リーグ球団の主催試合のみで採用する。
◆交流戦、カープの20年間
新型コロナウィルスの影響で中止になった2020年を除く、過去19回で勝率5割を超えたのは7回のみ(勝率.500ちょうどが2回)で、12球団最下位になったシーズンが6回もある。
開幕から好スタートを切るも交流戦で急失速、といったケースが少なくないが、特に顕著だったのが、リーグ4連覇がかかった2019年。交流戦前まで13あった貯金が、5勝12敗1分で6まで半減し、最終的にチームは4位に終わってクライマックスシリーズ進出も逃した。
2021年に至っては、交流戦全6カード全て負け越しで3勝12敗3分に終わり、2022年も5勝13敗で3年連続12球団最下位(20年は開催なし)となっている。特に2021年、2022年は全体成績で、セ・リーグがパ・リーグに勝ち越しており、交流戦の不振はレギュラーシーズンの成績にも大きく影響した。
【カープ、過去の交流戦順位】
・年:交流戦順位(勝敗)→シーズン最終順位
・2005年:11位(11勝24敗1分)→6位
・2006年:9位(16勝20敗)→5位
・2007年:12位(5勝18敗1分)→5位
・2008年:6位(13勝11敗)→4位
・2009年:3位(14勝9敗1分)→5位
・2010年:10位(10勝12敗2分)→5位
・2011年:12位(6勝16敗2分)→5位
・2012年:6位(10勝11敗3分)→4位
・2013年:8位(11勝13敗)→3位
・2014年:12位(9勝15敗)→3位
・2015年:7位(9勝9敗)→4位
・2016年:3位(11勝6敗1分)→優勝
・2017年:2位(12勝6敗)→優勝
・2018年:9位(7勝11敗)→優勝
・2019年:12位(5勝12敗1分)→4位
・2020年:新型コロナウイルスで中止→5位
・2021年:12位(3勝12敗3分)→4位
・2022年:12位(5勝13敗)→5位
・2023年:6位(9勝9敗)→2位
・2024年:5位(10勝8敗)→4位
全体で見ると交流戦順位とレギュラーシーズンの順位はさほど関係がないように見えるが、チームが25年ぶりのリーグ制覇を果たした2016年は11勝6敗で3位、翌2017年は12勝6敗で2位と、交流戦で勢いを加速して一気にリーグ優勝に突き進んだと言える。
特に2017年は優勝した福岡ソフトバンクとゲーム差なし、直接対戦成績による2位と、もっとも交流戦優勝に近づいたシーズンになっている。リーグ3連覇を果たした2018年は7勝11敗(9位)と負け越したが、今思えば、翌年以降の凋落の兆しが見えていたと言えるかもしれない。
対戦チーム別に見ると、ワーストは福岡ソフトバンクで、通算19勝46敗6分で勝率はなんと.292。19年間で勝ち越したのは2015年(2勝1敗)の1度しかない。逆に唯一、通算成績で勝ち越しているのが埼玉西武で、37勝31敗3分で勝率.544となっている。
◆今シーズンの交流戦みどころ
長いシーズンで最初の難関とも言える交流戦だが、新井貴浩監督が就任後の2年間は、2023年が9勝9敗で6位、昨季が10勝8敗で5位と、まずまずの成績を残している。
この2年間の個人成績を見ると、2023年は投手では床田寛樹が3試合に先発して2勝1敗、防御率1.57、森下暢仁は3試合の先発で2勝0敗、防御率2.25と、両エースが安定した投球。
野手では坂倉将吾が16試合で打率.340、1本塁打、4打点を記録した。2024年は大瀬良大地が3試合に先発して1勝0敗ながら、23イニングを自責点0で防御率0.00、床田は3試合の先発で2勝1敗、防御率2.05、森下は3試合先発で2勝1敗、防御率2.25。リリーフでは栗林良吏が7試合に登板して無失点で5セーブをマークした。
野手は秋山翔吾の18試合で打率.296、1本塁打、7打点がチームトップの数字で、今季は打線の中心となっている小園海斗が、18試合で打率.268、4打点、末包昇大は18試合で打率.239、2本塁打、7打点となっている。
今季の交流戦の注目は、新外国人のファビアンとモンテロがどんな打撃を見せるか。パ・リーグの投手に対応できれば、得点力は大きくアップする。投手では、昨年は交流戦登板がなかった森翔平、新外国人のドミンゲスなど、3本柱以外の先発陣の出来がカギを握りそうだ。
カード別では九里亜蓮、西川龍馬と、かつての主軸がFA移籍したオリックスとの対戦に注目。西川は昨季の対戦では3試合で打率.273で本塁打、打点はゼロだったが、今季はここまで好調のチームでパ・リーグの打率上位をキープしており、昨年以上に警戒が必要だ。
移籍1年目となる九里は、今季ここまで9試合の登板で4勝2敗、防御率2.20と安定した投球を見せている。今季は火曜日の先発が続いており、交流戦のオープニングゲームとなる3日の先発も予想され、実現すればいきなり注目の対戦となる。
文:大久保泰伸
大久保泰伸
フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。
あわせて読みたい
J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題
ジャンル一覧
人気ランキング(オンデマンド番組)
-
6月13日 午前8:50〜
-
広島 vs. 福岡ソフトバンク(6/18) ~セ・パ交流戦~ J SPORTS STADIUM2025
6月18日 午後5:55〜
-
6月15日 午後1:45〜
-
広島 vs. 福岡ソフトバンク(6/17) ~セ・パ交流戦~ J SPORTS STADIUM2025
6月17日 午後5:55〜
-
6月14日 午前9:45〜
-
6月12日 午前8:50〜
-
中日 vs. オリックス(6/17) ~セ・パ交流戦~ J SPORTS STADIUM2025
6月17日 午後5:55〜
-
広島 vs. 福岡ソフトバンク(6/19) ~セ・パ交流戦~ J SPORTS STADIUM2025
6月19日 午後5:45〜
野球人気アイテム
-
大谷翔平 2025 二刀流復帰応援 ドジャース ピッチャー版ボブルヘッド/球場台座付
-
大谷翔平 MLB ロサンゼルス・ドジャース 50-50達成記念 ボブルヘッド 9.5インチ(約24cm)
-
大谷翔平 MLB ロサンゼルス・ドジャース 50-50達成記念 ボブルヘッド 8インチ(約20cm)
-
大谷翔平 MLB ロサンゼルス・ドジャース ワールドシリーズ 2024 優勝記念 ボブルヘッド 8インチ(約20cm)
-
大谷翔平 MLB ロサンゼルス・ドジャース 通算200号ホームラン達成記念 ボブルヘッド 9.5インチ(約24cm)
-
ダルビッシュ有日米通算200勝記念 MLB公式 限定コレクターズボブルヘッド (記念台座付)
-
大谷翔平「The Skincare Swipe」Tシャツ
J SPORTSで
野球を応援しよう!