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野球 コラム 2025年4月17日

【広島好き】ホームに強いカープ、過去のマツダスタジアムでの勝率を調べてみた

野球好きコラム by 大久保泰伸
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マツダスタジアム

開幕から15試合を消化して首位と、好スタートを切ったカープ。快進撃の要因となっているのが、球団史上初となる4月本拠地8連勝というマツダスタジアムでの強さです(16日には連勝がストップ)。リーグ3連覇時には驚異的な勝率を記録したホーム球場での、これまでの軌跡を調べてみました。

2代目の広島市民球場、『Mazda Zoom-Zoom スタジアム広島』(以下マツダ)が開業したのが2009年。中区基町にあった初代から、現在の南区南蟹屋に移転した同球場で、昨年までの16シーズンの通算成績は、1102試合で582勝478敗42分、勝率.549となっています。

記念すべき1年目のマツダでの成績は、29勝37敗1分と負け越し。シーズン成績は65勝75敗4分で、借金2のビジターに対して、マツダではマイナス8と大きな負け越しを喫しており、勝率.439は16シーズンで同球場ワーストの数字でした。

新球場の目玉とも言える内野の天然芝や、初代より大幅に広くなった外野の両翼など、新球場への対応がなかなか進まず、3年目までマツダでの負け越し(2010年31勝37敗、2011年30勝36敗)が続きました。

この時期は、ホームランの打球を外野フェンスによじ登って掴み取る『スパイダーマンキャッチ』の赤松真人や、天谷宗一郎などが話題になりましたが、チームは万年Bクラスと低迷期の真っ只中にありました。

開業4年目の2012年に31勝30敗7分と、マツダで初の勝ち越しを記録しましたが、シーズンは61勝71敗12分で4位に終わり、15年連続Bクラスと不名誉な記録を継続。

2013年は32勝37敗と再び負け越しに転じましたが、シーズンでは69勝72敗3分と、勝率5割を割りながら3位に滑り込んで、チームは初のクライマックスシリーズ(CS)進出を果たしています。

流れが変わったのが2014年で、マツダで40勝27敗1分と大きく貯金をつくり、シーズンも74勝68敗2分で、2001年以来となるシーズン勝ち越し、2位とは0.5ゲーム差の3位と躍進。チームは2年連続でCS進出を果たしましたが、この年5年目のシーズンを終えた野村謙二郎監督が辞任となりました。

黒田博樹と前田健太が唯一、同時に在籍した2015年は、シーズン前から優勝候補に挙げられ、マツダでは36勝30敗と勝ち越しましたが、シーズンはCS進出がかかった最終戦に敗れて、69勝71敗3分で4位に終わってしまいました。

そして翌年から、就任1年目で苦杯を舐めた緒方孝市監督のもと、リーグ3連覇達成となります。

鈴木誠也の『神ってる』から、『タナキクマル』の躍動で、球団25年ぶり7度目のリーグ制覇となった2016年は、マツダで49勝20敗1分、勝率.710と驚異的な数字を残し、シーズンも89勝52敗2分、勝率.631で2位巨人に17.5ゲーム差を付けての独走優勝となりました。

88勝51敗4分の勝率.633、2位阪神に10ゲーム差でリーグ連覇を果たした2017年はマツダでも48勝20敗1分で勝率7割越え(.706)。球団史上初のリーグ3連覇を達成した2018年は、シーズンでは82勝59敗2分(勝率.582)、マツダでも44勝24敗2分(勝率.647)と、前2年よりは数字を落としたものの、圧倒的な強さを見せました。

シーズンでは70勝70敗3分の4位でCS進出も逃した2019年も、マツダでは38勝31敗1分と強さを見せましたが、佐々岡真司監督が就任し、世の中がコロナ禍に見舞われた2020年は、120試合に短縮されたシーズンで52勝56敗12分、マツダでも25勝27敗8分と13年以来となる負け越しで、チームは5位に転落しました。

翌2021年もシーズン、マツダと、いずれも負け越しで4位に終わっていますが、佐々岡監督の2年間はコロナの影響で無観客や観客数を制限された時期で、球場が一体になった声援がいかに大きなものかということを改めて実感させられることになりました。

新井貴浩監督就任後は、1年目の2023年が44勝26敗2分(勝率.628)、昨季も39勝29敗(勝率.574)と、マツダの神通力は復活しつつあります。今季はリーグ3連覇時並みの勝率で2018年以来のリーグ優勝へ突き進めるか。『マツダ神話』の復活が期待されます。

大久保泰伸

フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。

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