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鈴木誠也外野手
「絶対、捕れ!」
「次、エラーしたらクビなぁ!」
カブスの鈴木誠也外野手(30)は、今季使用するグラブの中指と薬指にそう刺繍を入れた。あくまで外野手として勝負する。そんな覚悟とプライドが伺える。
「もうそんなにチャンスはないと思いますし次(エラー)したら終わりっていうような意識ではいます」
キャンプインの2月14日、守備に関して背水の思いを明かしていた。
昨季は日本選手の右打者として初となる2年連続の20本塁打以上をマーク。強打者の指標とされるOPS(出塁率+超打率)は.848だった。.850でオールスター級といわれるだけに誠也がメジャー3年目に残した数字が優れていることが分かる。さらに地元放送局「マーキースポーツ・ネットワーク」によれば、2023年8月1日以降のOPSはメジャー全体で10位の.908だ。
鈴木本人は外野手としての出場を望んでいるが、昨季の8月中旬以降はDHが主戦場。今季は「レギュラーDH」がチームの構想だ。昨季は右翼手として3失策。日本時代にゴールデングラブ賞を5度獲得した守備の名手でもある鈴木だが、メジャーの屋外球場では苦戦を強いられた。フライが太陽と重なる、ホーム球場の「リグレー・フィールド」はシカゴ特有の強風で外野守備にはタフな環境だ。
並々ならぬ思いでメジャー4年目のキャンプとオープン戦に臨んでいるはず。だが、オープン戦2試合目の出場となった2月23日のレンジャーズ戦では、適時失策を犯してしまう。冒頭の言葉を刺繍したグラブを使用時にエラーを記録した。捕球ミスではないが、今季からやや大きくしたというグラブの影響か、捕球後の握り換えのタイミングでボールが手につかず、ポロリ。オープン戦での1度の失策で烙印ということはないが、印象点がやや悪いのは確かだ。正右翼手としては、メジャー屈指の好打者、カイル・タッカー外野手(28)をアストロズからトレードで獲得。2020年以来のプレーオフ進出を目指すカブスとしては、勝負手の補強に成功した。鈴木もメジャー4年目で初めてのプレーオフでの戦いを強く望んでいる。
鈴木は2月27日時点でオープン戦では、4試合で12打数ノーヒット。ただ、例年この時期は新しい打法や感覚を試行錯誤する時期だ。シーズンで使う、使わないなど技術の引き出しを選別する段階でもある。いずれにしてもカブスにとって、鈴木は打線のキーマンであり、ある程度の成績を計算される存在だ。3月18、19日の母国での開幕戦。日本のファンへ、メジャー仕様の鈴木誠也を披露する。
(文・山田結軌=MLBジャーナリスト)
山田 結軌
1983年3月生まれ、新潟県出身。立教大時代にJ SPORTSの野球班でプロ野球中継の現場でスコアブックを書くアルバイトを経験した。サンケイスポーツに2007年4月入社、阪神、広島、楽天などを担当し、2016年2月より大学時代から夢みたMLB取材を続けている。2025年2月に18年間務めたサンケイスポーツを退社しフリーに転身。
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@YamadaMLB
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