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キャプテン就任1年目の2015年は、不動の4番打者として138試合に出場してリーグ3位の打率.317、24本塁打(同4位)、93打点(同3位)をマークして、外野手部門で自身初のベストナインに選出されています。
2016年には7月に球団新記録となる月間16本塁打を記録するなど、無双状態で44本塁打、110打点をマークして本塁打王、打点王の打撃二冠を獲得。打率.322もリーグ3位で、あわや三冠王と最強のキャプテンとなりました。その後も2019年まで5年間キャプテンを務めた筒香は、侍ジャパンでも4番を任されるなど、リーグを代表するスラッガーとなりました。
筒香がMLBに移籍した20年からは、佐野が3代目キャプテンとなりました。当時プロ4年目で26歳だった佐野ですが、前年(2019年)の89試合出場が自己最多で、規定打席到達もなかった選手でした。
しかし、当時のラミレス監督の要請でキャプテンに就任すると、2020年は開幕スタメンから9試合連続安打、8月には月間打率.343、6本塁打、22打点で月間MVP、10月には球団タイ記録となる5試合連続本塁打と勢いが止まらず、最終的に打率.328をマークして首位打者のタイトルを獲得しました。
三浦大輔監督が就任した2021年もキャプテンは継続し、この年は自身初となる143試合フル出場で打率.303と2年連続で打率3割を記録。打率.306の2022年は161安打で最多安打のタイトルに輝いています。2020年から筒香の後を継ぐ4番となった佐野ですが、2021年からは3番、2番、昨季は開幕1番と、幅広い起用で、現在も強力打線に欠かせない存在となっています。
来季から4代目キャプテンとなる牧は、プロ4年目での就任は佐野に並ぶ球団最速タイ、現時点で来季のキャプテンでは12球団最年少ということです。
筒香、佐野はキャプテン就任時にタイトル獲得と飛躍を果たしていますが、今季、打点王と最多安打の初タイトルを獲得した牧にも、肩書きにふさわしい新たな高みに到達することを期待したいと思います。
文:大久保泰伸
大久保泰伸
フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。
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