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10日は濱口遥大が7試合目の登板で今季初勝利。111球で9回を投げ切り、被安打7、1失点で自身2年ぶりの完投勝利となった。打撃陣では、6月9日以来のスタメン出場となった林琢磨が2点タイムリーを放ってプロ初のお立ち台。先制打の京田に、この日も牧が試合を決定付ける2点タイムリーを放った。
カードが変わって2ゲーム差の4位巨人とのAクラス攻防戦。終盤まで息詰まる投手戦となった11日の初戦は、9回に牧が逆転2ラン、大田がダメ押しのソロと2本の本塁打で劇的勝利。8回2失点で9勝目を挙げた先発の東克樹は、勝ち越しを許した直後の逆転劇にベンチで涙を拭う姿が見られた。
初戦の勝利でこのカードでの4位転落は無くなったが、12日は平良拳太郎が5回3失点、13日は石田健大が初回に6失点を喫して2回途中で降板と、先発投手が結果を残せず連敗。打線も3安打、5安打でいずれも1得点のみと低調だった中、牧は12日に球団史上初となるルーキーイヤーから3年連続20号に到達するソロ本塁打、13日も犠飛で打点をマークし、74打点でリーグトップに立った。
大敗の中、明るい材料となったのが13日の宮城滝太。2018年育成ドラフト1位で昨年7月に支配下登録となった右腕が、プロ初登板を果たして2回を1安打無失点。最速152キロの直球を軸に、絶好調の岡本和真から空振り三振を奪うなど3奪三振の快投だった。
***** 週間成績は投手ではバウアー、濱口、東と先発陣が3勝。リリーフ陣で3試合以上登板はゼロと、猛暑の厳しい時期にブルペン陣を助ける投球となりました。2試合登板の投手では森原、上茶谷大河、エスコバーが週間防御率0.00を記録しています。
野手は牧が週間打率.435、週間OPS1.353と無双状態。宮崎も週間打率.316と堅実な成績を残していますが、その他で週間打率3割を超えたのは、3試合出場で同.375の京田のみと、全体的にはまだまだ本調子とは言えないようです。
週間MVPは野手が決勝打や逆転本塁打など、6試合すべてで打点を記録し、11打点の牧を文句なしで選出。投手は涙の熱投を見せた東も捨てがたいところですが、やはり完投で今季初勝利をマークした濱口にしたいと思います。
文:大久保泰伸
大久保泰伸
フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。
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