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29日は7月4日以来の先発となった大貫晋一が6回途中3失点で降板。常に先行を許す展開で、4月27日以来の打点となる大田泰示のタイムリーと牧のソロ本塁打で2度、試合を振り出しに戻したが、大貫が踏ん張れなかった。終盤に代打・楠本の犠飛で追い上げたが、入江大生、ウェンデルケンのリリーフ陣が失点を重ねた。1番から6番まで全員が安打を記録し、牧が3安打、佐野恵太、大田が2安打と相手を上回る10安打を放ったが、複数得点のイニングを作ることができず、連勝を逃した。
30日も先発の石田健大が4回4失点で降板。打線は楠本が4月6日以来となる2号ソロを放ち、4点ビハインドの6回には相手失策、佐野の犠飛、戸柱恭孝の内野ゴロの間と、タイムリーなしで3点を奪って1点差まで追い上げたが、8回に伊勢が村上宗隆に痛恨の2ランを浴びた。
***** 週間成績を見ると、桑原と関根大気の新1、2番コンビが週間打率.280、同.290とまずまずの数字を残していますが、宮崎が同.222、牧が同.273、佐野も同.238と、後を打つクリーンアップに好調と言える選手がいません。外野で3試合にスタメン起用された梶原昂希は6試合で同.071、大田は4試合出場で同.286、内野の柴田竜拓も4試合で同.100と、起爆剤とまでは至っていません。
投手陣では、先発でクオリティースタートを記録したのは今永とバウアーの2人のみ。この2人は、7イニング以上を投げて自責点2以下のハイクオリティースタートもクリアしています。リリーフ陣も、週間で無失点だった投手は、守護神の座を外れた山崎康晃と石川達也の2人のみ。2試合登板で週間防御率0.00(失点1)の入江と、3試合登板で同2.08の上茶谷が目立つくらいでしょうか。
週間MVPは野手が4試合出場ですが、スタメンだけでなく代打や守備でも出番があれば何か目立つ働きを見せ、週間打率.400、3打点をマークした楠本。投手は3試合登板で週間防御率6.75ですが、山崎の代役守護神として2セーブを記録した森原を選出したいと思います。
文:大久保泰伸
大久保泰伸
フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。
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