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そんな2人の上をいったのが第2戦のバウアーで、投球前に全球、打者に球種を伝える前代未聞の『予告投球』。万波のキャッチャーフライを大城卓三(巨人)が落球後、2ラン本塁打を打たれたが、普段のような怒りの表情は見せず、終始笑顔のマウンドだった。
後半戦スタートとなった22日の巨人戦は、今季初めて1番・センターでスタメン起用された梶原昂希が3回に同点タイムリーを放ち1打点。再びリードされた5回には、山本祐大の内野ゴロの間に三塁走者の関根が好走塁で生還。一度はアウトの判定だったが、リクエストの末に覆った。
先発の石田健大は、与えた得点は2本のソロ本塁打のみで6回2失点。京田陽太のファインプレーなどみどころもあったが、伊勢大夢が秋広優人に痛恨の一発を浴びた。23日も1番に入った梶原が2安打を記録したが、9回まで連打なしでわずか4安打と打線が沈黙。
今季巨人戦の対戦防御率1点台と相性が良かった先発の平良拳太郎が5回途中3失点で降板。リリーフ陣は上茶谷大河、エスコバー、入江大生、田中健二朗が無失点だったが、4番手として守護神からの配置転換後、初登板となった山崎が秋広に一発を浴びるなど、一方的な試合展開で今季2度目の5連敗となった。
***** 投打ともやや元気がなかった後半戦スタートの2試合でしたが、週間MVPは野手が2試合で7打数3安打1打点、週間打率.429をマークした梶原を後半戦への起爆剤の期待も込めて選出。投手は該当者なしと言っていいレベルですが、猛暑が続く中、ブルペン陣にとって正念場となる8月を前に、2試合登板で2イニングをパーフェクトに抑えたエスコバーを選びたいと思います。
文:大久保泰伸
大久保泰伸
フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。
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