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2017年は3試合連続サヨナラ勝ち、2018年には筒香嘉智、宮崎、ソトの3者連続本塁打で逆転勝ちなど、『何かが起こる』夏場のハマスタでの広島との3連戦。今季もミラクルな展開で弾みをつけたいところだったが、いずれもロースコアの1点差ゲームで悪夢の3連敗となった。
15日の初戦では先発の今永昇太が自ら先制点となるスクイズを決め、8回無失点と好投したが、守護神・山崎康晃がリードを守れずサヨナラ負け。16日は同点に追いついた直後の8回に登板した伊勢大夢が、連続三振で2死を取った後、上本崇司のライトへの平凡なフライを関根大気がまさかの落球でピンチをつくり、野間峻祥の決勝タイムリーにつながった。
17日は中4日先発のバウアーが、7回112球を投げて2失点とハイクオリティスタートの投球だったが、失点はいずれも投手の床田寛樹の安打が起点と、悔いの残る内容だった。打線は初回に佐野のタイムリーで幸先よく先制したが、2回以降はわずか1安打と沈黙した。
週間成績を見ると、野手で6試合全てにスタメン出場して週間打率3割を超えたのは牧(.304)のみ。佐野が6試合スタメンで同.292、京田が5試合(うち4試合スタメン)で同.375をマークしたが、関根は6試合スタメンで同.227、楠本が5試合(うち3試合スタメン)で同.200と1、2番コンビが不振だった。
1番では梶原昂希が2試合でスタメン起用され、同.333(3試合)、17日は蝦名が3打数1安打と、若手が後半戦に向けてアピールしたが、桑原将志が同.214(6試合)、ソトが同.083(5試合)と主軸が振るわなかった。
投手陣は、2試合に先発したバウアーの好投が勝ちにつながらず、16日の東克樹も7回2失点で勝ち負けなし。山崎が守護神から降格したリリーフ陣は、伊勢とウェンデルケンが3試合登板で週間防御率0.00だが、いずれも失策絡みの1失点で敗戦投手になっている。
***** 週間MVPは、投手が投打の活躍でチームに唯一の勝ち星をもたらした石田、野手は派手な活躍はないですが、攻守で光るプレーが多く見られた京田を選出したいと思います。
2位広島に2ゲーム差の3位で前半戦を終了したベイスターズですが、本当の戦いはこれからです。投手陣は全体的に悪くないだけに、自慢の強力打線が復調し、ミスを少なくして当たり前のことをやれれば、3ゲーム差の首位阪神はまだまだ射程圏内と言えるはずです。
文:大久保泰伸
大久保泰伸
フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。
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