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野球 コラム 2023年7月12日

【広島好き】絶好調の4番に「開幕ローテ外」からの逆襲。『週刊カープいいとこどり』

野球好きコラム by 大久保泰伸
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プロ野球2023公式戦

【ハイライト】広島 vs.阪神(7月6日)野村祐輔、今季初勝利

5日の森下暢仁は6回2失点と試合はつくったが、打線の援護がゼロで今季マツダスタジアム初黒星。今季は右肘手術の影響で出遅れた森下だが、ここまで9試合の先発でQS率100%と完璧とも言える投球を見せている。8日の大瀬良大地も7回3失点とQSは達成したが、打線の援護が1点のみで今季7敗目。今季は12試合でQS率66.7%の大瀬良だが、この日も序盤のリードを守れず、イニング毎の失点を見ると4回の6失点が最多、次いで6回の5失点となっており、中盤以降の踏ん張りが課題となっている。

◆小園、今季初本塁打も…

6日の阪神戦で小園海斗が今季初本塁打となる先制2ランを放って勝利に貢献した。高卒3年目の2021年に初の規定打席到達で打率.298をマークし、昨季も127試合に出場。不動の遊撃手として期待された今季は、開幕一軍も打撃不振で4月21日に一軍登録を抹消され、7月4日に再登録されて3試合目での一発だった。

復帰した先週の6試合はすべて8番・遊撃でスタメン起用されているが、放った安打は本塁打を含めて2本のみで、週間打率は.100。今季のショートには、復活した田中広輔、規格外の守備力を持つ矢野雅哉、総合力の上本崇司などが控えており、「将来の主軸候補」と期待されている小園には、さらなる奮起が望まれる。

◆新鋭とベテラン、「開幕ローテ外」からの逆襲

6日に先発した野村祐輔が6回無失点の好投で今季初勝利をマークした。今季は2試合登板で12イニング無失点を継続中で、タイトルホルダーの「遅れてきた」ベテラン右腕が先発ローテの一角に期待される。9日の森翔平は5回1失点で今季2勝目を挙げた。この日は先制点につながるプロ初安打も記録した2年目左腕だが、今季の2勝はいずれも5イニングの投球で、リリーフ陣の疲労が懸念される今後はより長いイニングが期待される。

*投手陣では大道温貴の3試合を筆頭に、矢崎拓也、栗林良吏、島内颯太郎が2試合で週間防御率0.00をマークしていますが、週間MVPはそのリリーフ陣に助けられて今季初勝利をマークした野村。野手は週間成績で打率、本塁打、打点で「チーム三冠王」の西川を文句なしで選出とします。

文:大久保泰伸

大久保泰伸

フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。

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