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野球 コラム 2023年6月14日

【広島好き】「北広島」で同一カード3連勝、交流戦の勝率5割超えなるか。『週刊カープいいとこどり』

野球好きコラム by 大久保泰伸
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◆週間打率2割台でも…、光る西川の存在感

秋山翔吾が週間打率.192、菊池涼介が同.200と、ここまで打線を引っ張った2人が下降気味の中、連日の殊勲打で存在感を示したのが西川龍馬。先週も5番、2番、1番と日替わりに近い打順で起用された中、6日は1点ビハインドの8回に同点打、9日には先制打&決勝タイムリーと価値ある一打で1点差ゲームの勝利に貢献した。週間打率は.250だが、10日にも一時は同点となるタイムリーを放つなど、ここまでの得点圏打率は.321と抜群の勝負強さを誇る。

◆熾烈な内野争い、守の矢野に打の田中、意外性の羽月にマルチな韮澤

北海道日本ハムとの3連戦でショートのスタメンに起用された矢野雅哉は、週間打率.091と打撃は振るわなかったが、1-0で勝利した7日には最終回の2死1・3塁の場面で上川畑大吾の詰まったショート前への打球を、体勢を崩しながら一塁に素早い送球でアウトにしてゲームセット。

難しいショートバウンドとなった矢野の送球を、体いっぱいに伸ばしてキャッチした一塁手は途中出場の韮澤雄也で、高卒4年目の今季は本職の二遊間でのスタメンだけでなく、守備固めとして一・三塁もこなす貴重な存在となった。矢野は8日にも好守で投手を救うなど、菊池との二遊間は「一見の価値あり」と言える。

千葉ロッテ3連戦にスタメン出場した田中は、8日に途中出場の9回にダメ押しの3ラン本塁打を放つなど、先週は5試合出場で週間打率.421、5打点と、打撃面で健在ぶりをアピールした。菊池の休養日となった11日には、羽月隆太郎が4回までパーフェクトに抑えられたロッテ先発・佐々木朗希から5回に2点タイムリーを放った。160キロ連発の投球をファールで9球粘り、最後は三遊間へ見事に打ち返した。

週間MVPは、野手が6本の安打中4本がタイムリーで5打点と、チャンスで頼れる存在となった西川龍馬が2週連続の選出。投手は先発陣の安定感も光りましたが、栗林の状態が戻らない中、勝ち試合全てに登板して1失点も、3セーブをマークした矢崎拓也にしたいと思います。

文:大久保泰伸

大久保泰伸

フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。

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