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◆栗林良吏、WBC離脱の雪辱を晴らす3戦連続セーブ
WBC離脱から今季初登板となった4日は、同点の場面で勝ち越し点を許して負け投手となったが、巨人3連戦では昨季は2度しかなかった3連投で3試合連続セーブを記録。三者三振で締めくくった8日は、最後の打者が昨年までカープに在籍した長野久義と、ちょっとしたWBC決勝のようなシチュエーションでのセーブとなった。
◆新外国人デビッドソン、リーグトップの4本塁打
長打力不足のチームで、昨季3Aの86試合で32本塁打の長打力を買われて移籍したデビッドソン。2日に来日初本塁打を放つと、6試合連続打点をマークするなど、9日終了時点までにリーグトップの4本塁打を記録。打率.217ながら、ここまでの5安打中4本が本塁打、二塁打1本と一発長打の魅力から、1987年に打率.218ながら39本塁打でタイトルを獲得した伝説の助っ人外国人・ランスの再来を期待する声もある。
◆田中広輔&菊池涼介、『タナキク』コンビ復活か?
遊撃手のレギュラー定着が期待された小園海斗が、開幕から15打席無安打の不振でスタメン落ち。代わって起用されたのが、リーグ3連覇を知る男・田中広輔で、9日に自身2年ぶりとなる本塁打を放った。9日終了時点で打率.167とまだまだ復活とは言い難いが、経験豊富なベテランは貴重な存在になるはず。
その田中と不動の二遊間コンビを組んだ菊池涼介は、開幕2戦目から1番に固定され、7日に今季初の3安打猛打賞を記録するなど、同打率.323と好調をキープ。4日の試合では一塁へのヘッドスライディングや、自慢の守備でも好プレーを連発してチームを鼓舞した。
開幕4連敗という、どん底からのスタートはある意味、新井監督らしいものと言えるかもしれません。そこから這い上がっていく姿はすでに見せてくれており、今後の戦いぶりがさらに楽しみになってきました。地獄から天国へ、の様相だった開幕からの8試合、投手は栗林、野手は秋山をMVPとしますが、もしかしたら全ての流れを変えた雨が最大のMVP、なのかもしれません。
文:大久保泰伸
大久保泰伸
フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。
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