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野球 コラム 2022年5月27日

【楽天好き】知られざるプロ野球選手の体重管理の秘密。管理栄養士・長坂聡子さんに聞く

野球好きコラム by 松山 ようこ
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ただ、野球選手には大柄な選手から小柄な選手まで、様々な体型のタイプがいる。アスリートなので、筋肉質で体脂肪率が一般人よりはるかに低いと想像しがちだが、これも選手によって異なる。むしろ、ひと桁パーセントの場合は、体脂肪が少なすぎることによるリスクが懸念されるという。

「競技特性や試合日程などから考えると、野球に関しては体脂肪率はひと桁である必要はないと思うほどです。というのも練習や試合も長いうえ、1週間に6試合戦って、さらに移動もあります。そうした環境下ですから、脂肪もエネルギー源にもなるので、スタミナ維持のためにも、ある程度の体脂肪率は必要なのではないかと」。

「これももちろん選手それぞれですし、特に外野手など守備範囲も広く、速く走ることも必要なポジションの選手は、スタミナとの兼ね合いにもなると思います」。

逆に、パワーヒッターで打力が何より求められている選手であれば、体重が減ることでへばってパワーが落ちてしまわないよう、筋肉量が重要なのはもちろんだが、体脂肪量はあまり気にせず、体重の変動に注意しているのだそう。

また、投手の場合は1人ひとり繊細な投球フォームを操るため、身体が変わると球のキレにも直結してしまう。そのため、選手の感覚を何よりのプライオリティに置いたうえで、体重や体脂肪率はどれくらいが適しているのか話をしながら先発、中継ぎなどタイプに合ったウエイトコントロールの方法を探るのだという。

田中和基(中央左)

なかなか具体的な選手名は明かせないとしながら、最後に1人だけ教えてくれたのは田中和基だ。キャンプから打球の強さが話題になり、オープン戦でも存在感を発揮。シーズンに入ってからも、少ない打席数ながら5月3日は決勝の2ランホームランを放つなど、劇的シーンを演出した。しっかり準備をしてきたことが伺え、今季その輝きが印象的な選手の1人だ。

長坂さんも「今年は本当に違いましたね。オフに2~3キロ増量して開幕に備えていたのですが、それを今も落とすことなく、しっかりキープできています。増量したことについても、本人が『自分はこういう選手だと思うので、こういう風に体重を増やしました』と、自ら話してくれました。これまでも見てきて、すごく意識が変わったなと思う選手の1人です」と目を細める。

長坂さんは選手を見かけては、コンディションについて声掛けをしているが、選手たちからも「体重が…」と話かけてくれることが増えたという。一軍と二軍ともに担っているため、サポート内容は多岐に渡る上、メニュー管理だけでも大仕事だが、長坂さんは1人ひとりとのコミュニケーションを大切にしながら、それぞれが常により良いコンディションになるよう、日々心を砕いているのだ。

取材・文:松山ようこ/写真提供:東北楽天ゴールデンイーグルス

松山ようこ

松山 ようこ

フリーランス翻訳者・ライター。スポーツやエンターテイメント関連コンテンツの字幕翻訳をはじめ、Webコンテンツ、関連ニュース、企業資料などの翻訳や制作を請け負う。J SPORTSでは、主にMLBや侍ジャパンのほか、2015シーズンより楽天イーグルスを取材し、コラムやインタビュー記事を担当。野球の他にも、幅広くスポーツ選手はじめ著名人を取材。Twitter @yokobooboo

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