人気ランキング

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム&ブログ一覧

野球 コラム 2019年5月29日

ビル・バックナー死去、1986年WSでのエラーは過大解釈だった?

MLBコラム by 豊浦 彰太郎
  • Line

この年のワールドシリーズ敗退は確かに同球団にとって悲劇的ではあった。そして、バックナーの失策はその象徴的な出来事ではあったが、決定的な失態ではなかったと言っても良いだろう。それが長い年月を経て語り継がれると、一層ドラマティックに捉えられるようになったのだ。その背景には、長年煮え湯を呑まされ続けたレッドソックスファン特有の自虐的な球団愛の示し方があったことは間違いないだろう。

ならば、バックナーは不当に「戦犯」扱いされた不幸な選手だったのだろうか?

いや、必ずしもそうとは言えないだろう。スポーツは多くの人々を熱狂させるが、しょせん娯楽だ。どんな悲劇も時間が経てば、懐かしい思い出になる。

もしあの痛恨のトンネルなかりせば、バックナーは確かにツウ好みの好打者ではあったが、野球ファンの大多数を占める緩い層にとっては「へえ、昔そんな選手が居たんだ」という域を出なかっただろう。

しかし、メジャーの150年の歴史を語る際に、ビル・バックナーの名は大げさに言えばベーブ・ルースやジャッキー・ロビンソンらとともに欠くことのできない存在になっている。これから150年経っても、野球ファンはバックナーについて語り合っているはずだ。球史に名を残す、これはすごいことだと思う。

代替画像

豊浦 彰太郎

1963年福岡県生まれ。会社員兼MLBライター。物心ついたときからの野球ファンで、初めて生で観戦したのは小学校1年生の時。巨人対西鉄のオープン戦で憧れの王貞治さんのホームランを観てゲーム終了後にサインを貰うという幸運を手にし、生涯の野球への愛を摺りこまれた。1971年のオリオールズ来日以来のメジャーリーグファンでもあり、2003年から6年間は、スカパー!MLBライブでコメンテーターも務めた。MLB専門誌の「SLUGGER」に寄稿中。有料メルマガ『Smoke’m Inside(内角球でケムに巻いてやれ!)』も配信中。Facebook:[email protected]

  • Line

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

J SPORTSで
野球を応援しよう!

野球の放送・配信ページへ