ダルビッシュ有、乱調も小さな向上の兆しがあると現地報道

シカゴ・カブスのダルビッシュ有が現地4日、本拠地リグレー・フィールドでのセントルイス・カーディナルス戦で先発マウンドに上がるも、6安打5四球5失点で5回を持たずに降板した。

試合は、前回ダルビッシュが先発した際のリードが評価され、この試合でもダルビッシュの女房役を務めた捕手のテイラー・デイビスによる、メジャー初本塁打のグランドスラムなどが飛び出したカブスが、6-5で勝利を収めた。

ダルビッシュに勝敗はつかず、今季3勝目は次戦以降へ持ち越しとなった。

今季ワーストの5失点を喫したダルビッシュだったが、『NBCスポーツ』は電子版に「結果は、未だ様々な側面を見せながら、ユウ・ダルビッシュに小さな向上の兆し」とのヘッドラインで速報記事を掲載した。

◆試合結果
　STL　0 1 1 3 0 0 0 0 0　5
　CHC　1 0 0 4 0 0 0 1 X　6

記事では「4回、5失点、5四球で勝敗のつかなかったこの結果は、華やかな形容詞を喚起しない」とコメント。

それでも、「またしても不安定な先発となったダルビッシュだが、カブスのクラブハウス外で共有される懸念は、クラブハウスの中では見られない」とした上で、マッドン監督による以下の試合後のコメントを引用した。

「正直、しばらくの間、私には彼は良い感じに見えた。最初は彼について満足していた。（ホセ）マルティネスがホームランを打った時でさえ、あの場面では歩かせるよりホームランの方がましだと思った」。

記事によると、制球に苦しんだダルビッシュは試合後、「僕らには良いゲームプランがあったし、今日はシンカーの調子が良かった。でも、それを使い過ぎてしまった」とコメントしたのこと。

またこの日、一躍スターとなった捕手のデイビスはダルビッシュについて次のように述べている。

「ユウはとても良いボールを投げたと思う。この結果は、試合を見なかった人には誤解を招くだろう。結局のところ、彼には本当に質の高い投球もあったんだ」。

以上、当事者たちのコメントを踏まえた上で、記事は次のように続けられる。

「試合後のコメントは、8回裏にハビエル・バエスが右翼スタンドに勝利を決めるホームランを打ち込んでいなければ、ほぼ間違いなく違うものになっていただろう。

何れにせよ、勝ちを収めることができれば、4回にわたる不体裁は簡単に飲み込むことができる。それでも、ダルビッシュ自身と彼の捕手、そして彼の監督との間では、メッセージは統一されていた。

毎回出場する度に、何らかの形で改善は起こっている」と。