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シアトル・マリナーズの菊池雄星は、先発が予定されていた現地木曜の試合が荒天により中止となったことで、1日スライドする形で現地5日のホワイトソックス戦で今季3度目の先発登板。
5回6失点ながら勝ち投手の権利を得るも、その後、チームが敗れたことでメジャー初勝利は次戦にお預けとなった。
マリナーズは敗れながらも7勝2敗で、引き続きア・リーグ西地区の首位を堅持。この試合でも、チームは合計で4本のアーチを描くなど、シーズン序盤に見せている勢いの片鱗をのぞかせた。
この予想を超えたマリナーズの快進撃について、『CBSスポーツ』では現地3日付で電子版に掲載した記事のなかで、菊池のスライダーが鍵を握っていると評している。
記事を書いたアンダーソン記者は、菊池の先発した最初の2試合について、「10回2/3を投げた彼は、被安打8、被本塁打2で自責点を3とし、8奪三振で1四球」と振り返った。
そして、「まだ、これらの数字に重みを持たせたり、考えを巡らせたりするのは時期尚早」と前置きした上で、「少ないサンプル数ながら、キクチの成功には彼のスライダーが鍵を握っていることが明らかになった」とし、次のように論じている。
スタットキャストによると、菊池は前回先発した金曜のボストン・レッドソックス戦でスライダーを22球投げている。彼は左打者と右打者にほぼ同数のスライダーを投じ、スイングに対し半分以上の空振りを強いた。
他の球種がスイングやミスを誘う上で、そこまで効果的でないということで目立った部分はあったが、(スライダーが)大きく沈み込む動きを見せる場面もあった。
さらに菊池は、右打者に対し『バックフットスライダー』(打者の後ろ足(軸足)を目がけて投げる)と呼ばれるボールを投げられる能力も見せつけた。
この球種が安定して投げられる菊池の能力は、右打者を打ち取る上で必要となるため重要である。、
変化球は自分に対して曲がってくるボールの方が、自分から遠ざかるボールよりも打ち易いという理由により、通常、スライダーは左投手であれば左打者に対しての方がより効果的なのである。
しかし、バックフットスライダーをマスターすることは、クリス・セールのような投手を効果的にする要因のひとつになっている。
その上で、記事は菊池のスライダーは好スタートを切ったマリナーズが楽観的でいられる理由のひとつであるとし、次のように結ばれている。
「キクチのスライダーが、今後もここまでメジャーで空振りを誘う上で効果的であり続けるかはまだ分からない。
しかしながら、彼は他にも先発ローテション中盤の位置を確固たるものにするための武器を持っており、これには、93マイルの速球や平均値を上回る回転量のカーブ、そしてモーションを通じてボールを体で隠す彼の高いレベルで(打者を)欺く投球フォームが含まれる。
そういうわけでマリナーズには今のところ、彼らのシーズンと彼らの新たなサウスポーに対して楽観的でいられる理由があるのだ」。
J SPORTS 編集部
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