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ランキング下位の選手たちがどれだけ戦力になるかという点が、勝敗を左右する可能性も無視できない。その点で期待がかかるのは、ダブルス3番手となる岡村/三橋。昨年から本格的に組み始めたばかりで、今季初めて日本A代表入りしたペアだ。ともにサイズがある後衛タイプだが、横並びで相手にプレッシャーをかけるなど攻撃力は、強敵相手に通じるものがある。まだ戦い方の選び方、変え方をまだ学んでいる最中ではあるが、爆発力のある攻撃でチームに勢いを与えてもらいたいペアと言える。文字通りの総力戦。朴柱奉ヘッドコーチが、どのようなオーダーを組むかも注目される。
■2大会連続のベスト4を上回れるか、グループ戦のライバルは台湾
日本は、2020年、2022年と連続でベスト4。近年の一つの壁と言える。グループリーグを突破し、決勝の舞台に進出したい。優勝候補は、唯一、五輪出場権を単複で2枠ずつ獲得した中国。開催国の面子にかけてタイトルを奪いに行く。次いで、シングルスで2枠を勝ち取ったデンマーク、インドネシア、日本、インドが上位候補に挙がる。中でも、デンマークは、シングルスで世界ランク1位、4位、ダブルスで世界ランク4位と豪華な布陣(ランクは、いずれも4月16日更新時)。インドネシアは、単複ともに3番手まで強いのが特長。もつれたときほど底力を発揮しそうなラインナップだ。
過去の成績では、インドネシアが最多14回、中国が10回の優勝を誇るが、前回22年は、初めて4強入りしたインドが初優勝。少しずつ、上位を狙えるチームが増えており、混戦ムードが強まっている。上記チーム以外でも、マレーシアや台湾は割って入る可能性を秘めている。
大会に参加するのは、16チーム。4チームずつ4組に分かれてグループリーグを行い、各組上位2位が決勝トーナメントに進む。日本は、B組で台湾、ドイツ、チェコと同組。日本と台湾がグループ内の2強。まずは、1位通過を目指すことになる。台湾は、シングルス勢が24年に入ってから好調だ。24年の通算成績を争うワールドツアーランクでは、トップ10に5人がランクインしている。世界一タフな試合を制する男、周天成(チョウ・ティエンチェン)がシングルスのエース。2番手となる林俊易(リン・チュンイ)もワールドツアーランク1位の実力者だ。ダブルスのエースは、21年東京五輪金メダルの李洋/王齊麟(リー・ヤン/ワン・チーリン)。日本は、実力十分のライバルを破り、勢いに乗って決勝トーナメントを戦いたい。最大目標は、もちろん、初優勝を果たした2014年以来2度目の世界一。桃田が代表活動を始めた年の初戴冠から10年。有終の美を飾れるか、注目だ。
平野 貴也
1979年生まれ。東京都出身。
スポーツ総合サイト「スポーツナビ」の編集・記者を経て、2009年に独立。サッカーをメーンに各競技を取材している。取材現場でよく雨が降ることは内緒。
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