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バドミントン コラム 2023年8月30日

奈良岡「銀メダル嬉しい」、V3狙った山口と「ワタガシ」は銅=バドミントン世界選手権

バド×レポ by 平野 貴也
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■混合複の渡辺勇大/東野有紗は4大会連続メダルも韓国ペアに完敗

安定感ある戦いを見せた渡辺/東野

安定感ある戦いを見せた渡辺/東野

混合ダブルスの渡辺/東野は、初優勝には届かなかったが、4大会連続でメダルを獲得した。第2シードらしく初戦から安定した勝ち上がり。3回戦では、東野が試合前に過緊張気味になったというが、試合では笑顔を見せてセルフコントロール。準々決勝では、若手で勢いのあるチェン・タンジェ/トー・イーウェイ(マレーシア)にも2-0で完勝。1ゲームも落とすことなく勝ち上がる安定感を見せた。しかし、準決勝では新星ペアに完敗だった。
相手は、3月の全英オープンで準優勝したソ・スンジェ/チェ・ユジュン(韓国)。21年の王者であるデチャポル/サプシリー(タイ)を準々決勝で破った力は本物だ。渡辺/東野は、サービス周りで優位に立つことができず、劣勢のラリー。第2ゲームの序盤こそ互角に渡り合ったが、次第に相手前衛の女子選手がネット前でシャトルを捕らえる回数が増え、渡辺の強打はことごとくアウトになる展開となり、突き放された。0-2(15-21、13-21)で敗れ、東野は「やっぱり、金メダルが欲しかった。今日の試合に限って言えば、自分たちのプレーが全然できてなかったので、そこは悔いが残る」と悔しがった。
左・左の珍しい組み合わせの韓国ペアは、勢いそのままに決勝戦で世界ランク1位の鄭思維/黄雅瓊(ツェン・シーウェイ/ファン・ヤチョン=中国)も破って初優勝。スーパー500以上の大会で優勝経験のないペアだったが、一気に24年パリ五輪のメダル候補に加わった。大柄で高い打点から強打を放つ男子の徐承宰は、男子ダブルスでも優勝して2冠を達成。渡辺は敗戦後に「相手の方が強かった。上には上がいると思い知らされた大会」と話したが、新たなライバル出現を強烈に印象付けられた。

■女子ダブルスと男子ダブルスは、メダルなし

ベスト8入りした志田/松山

ベスト8入りした志田/松山

女子と男子のダブルスは、メダルを獲得できなかった。女子ダブルスで最上位は、ベスト8の志田千陽松山奈未(再春館製薬所)と福島由紀廣田彩花(丸杉)。収穫が多かったのは、志田/松山だ。3回戦では2連敗中だった中西貴映/岩永鈴(BIPROGY)に雪辱。準々決勝では、第1シードの陳清晨/賈一凡(チェン・チンチェン/ジァ・イーファン=中国)を相手にファイナルゲーム16本と中盤まで競り合い、意地を見せた。福島/廣田は、ラハユ/ラマダンティ(インドネシア)に敗戦。相手が得意とする低空戦から逃げられず、第3ゲームで相手に主導権を握られて1-2で敗れた。松本麻佑永原和可那(北都銀行)は、タン/ティナ(マレーシア)に3回戦で敗れた。
男子ダブルスは、保木卓朗小林優吾(トナミ運輸)のベスト16が最高。古賀輝齋藤太一(NTT東日本)も2回戦で東京五輪王者のアーロン・チア/ソー・ウィック(マレーシア)に敗れて早期敗退。混戦種目だけに起こり得る結果ではあったが、上位進出ができず悔しい結果となった。

今季の世界一決定戦というだけでなく、五輪レースにおいて最もポイントが高い点でも注目された大会だが、日本勢で最も大きな動きは、女子シングルスの奥原の復活で、今後の巻き返しが期待できる大会となった。男子シングルスの西本も日本2番手での出場権獲得に前進。ほかに大きな変化はなかった。優勝候補の一角となる山口、渡辺/東野が決勝に進めず、2017年から続いた日本勢金メダルはストップ。若い奈良岡の台頭は好材料だが、パリでのメダル獲得に向けては課題を突き付けられる大会になった。

文:平野 貴也
平野貴也

平野 貴也

1979年生まれ。東京都出身。
スポーツ総合サイト「スポーツナビ」の編集・記者を経て、2009年に独立。サッカーをメーンに各競技を取材している。取材現場でよく雨が降ることは内緒。

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