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高橋・松友ペア/写真は2019年のもの
2008年の北京オリンピック。末綱聡子/前田美順が日本の五輪史上初めて4位に入ったことは、いまの強さのひとつの原点といっていい。一方、オグシオ・ブームでバドミントン界を牽引してきた小椋久美子/潮田玲子は、北京五輪後、全日本総合でV5を飾ると、ペアを解消した。次世代を背負うのはだれか……そこに名乗りを上げたのが、タカマツこと高橋礼華/松友美佐紀だ。
前年、聖ウルスラ学院英智高3年と2年でインターハイ女子複を制した2人は、全日本総合でも4強まで進出。準決勝で敗れたものの、オグシオに食い下がっていた。ただこの大会は、ロンドン五輪を目ざすサバイバルのスタートとあって、藤井瑞希/垣岩令佳、松尾静香/内藤真実といった日本代表ら、国内メンバーが手強い。そもそも高橋は日本ユニシスに入社したばかりで「高校生と実業団の選手では、打つ球の質が違う」と警戒していたし、松友は団体とシングルスの二冠を獲得した高校選抜の激戦から、中4日の過密日程だ。
それでも、若い2人は元気いっぱい。このころから松友が前、高橋が後ろという得意パターンがすでに定着しており、長いラリーも苦にしない。むろんまだミスは多いが、高橋が広いコートカバー力でつないだ球を、松友が前衛で決めるシーンはいまもおなじみ。そして……少しだけ結果を明かすと、準々決勝で松尾/内藤との接戦を制したタカマツは、準決勝でのちのロンドン五輪銀メダリスト・フジカキと激突することになる。この両者、前年のジャパンオープンでも対戦し、そのときは高校生のタカマツが金星を挙げているが、果たしてこの大阪では……。
そして勝敗はともかく、タカマツはこの年の末、世界ランキングを41位にまで上げ、翌年には日本代表入りを果たした。つまりリオ五輪金メダルへの道は、この大阪から始まったといってもいいだろう。女子ダブルスではほかに、礼華の妹・沙也加(高岡西高2年)と福万尚子(樟蔭高3年)というめずらしいペアも出場。のちにいずれもA代表となる2人が、高校生としてベスト4と大健闘を見せた。
また、結果的に韓国勢が4強を占めた男子シングルスでは、当時から日本代表の佐々木翔、また武下利一、上田拓馬といったのちのA代表も出場している。男子複は数野健太/早川賢一、廣部好輝/小宮山元、平田典靖/橋本博且らが登場する豪華版で、ソノカムの園田啓悟/嘉村健士が、それぞれは別のパートナーと出場するのも見ものだ。
文:楊 順行
楊 順行
1960年、新潟県生まれ。82年、ベースボール・マガジン社に入社し野球、バドミントンなどの専門誌の編集に携わる。87年からフリーとして野球、サッカー、バレーボール、バドミントンなどの原稿を執筆している。
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