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マルコ・オーダーマットの圧倒的な開放動作の早さと腰高のポジションによる 減速要素の少ない滑り│岡田利修のアルペンWC解説 vol.2
SKI GRAPHIC present’sアルペンスキーコラム by SKI GRAPHICマルコ・オーダーマット
滑りの技術やコースレイアウト、マテリアルの特徴など、さまざまな角度から2022-23シーズンのアルペンスキー・ワールドカップを解説していく本コラム。第2回は、男子の総合ランキングトップをひた走るマルコ・オーダーマット選手(スイス)の滑りを解説します。
マルコ・オーダーマット選手の特徴は、ゲート通過後の解放動作の早さと、腰高のポジションです。一見、速そうに見えないときもありますが、フォールライン方向にスキー板のトップの向きを積極的に向けながら、最短ラインをトレースし、スムーズにターン弧をつないでいけていることが、オーダーマット選手が盤石の強さを発揮している秘訣と言えます。
それでは、ワールドカップ第2戦ヴァル・ディゼール(GS)の映像を見ながら滑りを詳しく見ていきたいと思います。
アルペンスキー FIS W杯 2022/23 男子 ジャイアントスラロームヴァル・ディゼール大会 (12/10)
【ハイライト動画】盤石の滑り!オーダーマット圧巻の滑りで優勝!
ここヴァル・ディゼールの会場は、全体的に斜面変化や起伏が多く、斜度以上に選手にとっては難易度が高く感じられるコースだと思います。オーダーマット選手も決して完璧な滑りだったというわけではありませんでした。
上体がばらついてしまい、バランスを崩すシーンも多く見られました。ただ、その中で注目したいのは上体が大きくばらついたり、スキー板が浮かされてしまったりしても、スキー板の動きや流れが全く止まらないというところです。バランスを崩しながらもタイムロスを最小限に抑え滑走しています。それを可能にしているのが、早いタイミングでの解放動作とその際のフォールラインへの意識です。
ゲート通過後も上体の向きをフォールライン方向にキープし、素早く山側の脚に体重をシフトしながら、高いポジションで次のターンに入っていくことで、余裕をもって次のゲートを狙っていくことができています。
高いポジションで捉え、早いタイミングで解放動作ができるシンプルなオーダーマット選手の滑りは、まさに理想的な目指すべき滑りといえるのではないでしょうか。ぜひ参考にしてみてください。
【プロフィール】
岡田利修(おかだ・りしゅう)
1978年生まれ、北海道札幌市出身。アルペンレーサーとしてワールドカップを転戦。最高位はSL24位。世界選手権では23位を記録。レーサーを引退後、全日本スキー技術選手権大会に出場(最高位4位)。SAJナショナルデモンストレーターを2期務め、現在は解説者や指導者として精力的に活動中。YUASA SNOW ACADEMYコーチ
SKI GRAPHIC
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