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フィギュア スケート コラム 2023年11月6日

ローラーフィギュアスケートの技術 | 町田樹のスポーツアカデミア 【Discovery:アーティスティックスポーツ・ディスカバリー】 アーティスティックローラースケーター 西木紳悟

フィギュアスケートレポート by J SPORTS 編集部
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町田樹のスポーツアカデミア

町田樹のスポーツアカデミア

皆さん、スポーツアカデミアへようこそ、町田樹です。スポーツアカデミアは今回から新たな企画をスタートさせます。その名もアーティスティックスポーツ・ディスカバリー。アーティスティックスポーツとは、私が提唱したスポーツの分類概念で、評価対象となる身体運動の中に音楽に動機づけられた表現行為が内在するスポーツのことを意味します。

今回取り上げるのは、ローラーフィギュアスケートです。フィギュアスケートとはいわば一卵性双生児とも言えるこの競技の魅力を、プロローラースケーターの西木紳悟さんと共にご紹介します。

ローラーフィギュアスケートの技術

M:スリーターン/ブラケット/カウンター/ロッカーをやりました。次は何をやりましょう。

N:公式戦で難しいターンを入れてくださいって言われている、「難しい」っていうのが、トラベリング。トラベリングはさっきのスリーターンと似ているんですけど、最初だけアウトかインかに乗っていただいて、フラットで連続でターンするっていうのが、ローラーではトラベリングと言われています。

M:アイスではツイズルっていうことですね。これはできそうにない、流石に(笑)。やっぱり同じ技の名前、同じ動き方だけど、やっぱりインラインのスケートと、4輪のローラーでは全然違うっていうのがよく分かりました。イーグルやイナバウアーとかもありますか。ちょっと気持ちいいからやりましょうよ。

N:イーグルはインサイドでそのまま。

M :これは簡単ですね。これはさすがにできます。

N:僕はイナバウアーが苦手で......股関節が硬すぎて。生徒には教えているんですけど、自分はできない(笑)

M:アイスでもいますよ。やっぱり股関節の可動域とかもありますからね。

N:やっぱり、きれいですね。

M :イナバウアーは西木先生に勝てましたかね(笑)

N:あとはイーグルの応用で、たぶんローラーにしかないのが、この状態(踵だけ)で滑るとか。

M:これはもう危険すぎますね、私からすると。

N:これは多分ローラーにしかない感じのイーグルですね。

M:アイススケートはブレードの氷に設置しているとこしか使えないけれども、ローラーは前輪の前の方と、後輪の後ろの方に体重をのせて、いわゆるバイクのウィリーってことですよね。ウィーリーができるっていうのがいいですね。アイスでもできるけど、氷を傷つけながら滑るので、摩擦が大きいからすぐ止まっちゃいますね。

M:他にも何かありますか?

N:片足で立つのがアイスと比べて簡単です。例えば、バックのスパイラルの応用なんですけど、バックのスパイラルがひっくり返った状態で滑るとかいうのもあります。片足で立つのはローラーの方が安定しているので、ちょっと難しい体勢とかも取りやすいのかなとは思います。

M:確かにこう考えると、できないのもたくさんあるけど、本当に一緒ですよね。

N:そうですね、似ている部分は本当にあると思います。

M:その中でも、違いそうなのがスピンなんですが。

N:スピンも本当によく似ていて、アウトで回るのと、インで回ることは一緒なんですけど、ローラーはこれにプラスアルファでヒールで回ったり、5種類のエッジの乗せ方があります。

M:アイスのスピンはイン・アウトの滑りながら回っていく。ホイールの場合は1点に乗せて、コマみたいに回ることもできると。

ジャンプ

M:今のところターンと、イーグルやイナバウアーとか大らかなステップワークもやりました。スピンも見せていただきました。となれば、残すところはジャンプなんですけれども、ジャンプも実は一緒なんですよね。

N:そうですね、種類は本当に同じ名前です。

M:アイスと一緒で6種類あって、アクセルジャンプ/サルコウ/トゥループ/ループ/フリップ/ルッツの6種類。全く一緒だということで、ちょっと挑戦してみたいんですけど。

N:やりましょう。

M:やっぱりスリージャンプですね(アクセルの基本となるジャンプで半回転する)。トリプルアクセルとかになったら3回転ともう半回転余分に回らなければいけないけど、初心者にとっての最初のジャンプで、半回転で終われるジャンプだから簡単ですよね。

N :スリージャンプも一緒かとは思うんですけど、基本はやっぱり足の上に頭がないと踏み切りがどうしても出来なくなっちゃいます。ローラーとアイスの一番の違いは、多分アイスはギザギザをひっかけて跳ぶと思うんですけど、ローラーはストッパーをつかずに跳びます。クッションの曲がり具合と、内側のつま先の方に体重を若干乗せる感じです。

無料動画

ジャンプの跳び方

西木さんと一緒にローラーフィギュアスケートの基本的な動作をやってきました。私は下手すぎて、皆さんにローラーフィギュアスケートの魅力的な部分をお伝えすることができないので、今回特別に、西木さんに私が振り付けた「チャーリーに捧ぐ」という作品を踊っていただけることになりました。それでは、西木さんの「チャーリーに捧ぐ」、ぜひJ SPORTSオンデマンドでお楽しみください。

チャーリーに捧ぐを滑った感想は?

チャーリーに捧ぐを滑った感想は?

N:細かい振りとかもあったので、ちょっと慣れない部分はあったんですが、逆にアイスの動きとローラーの動きって、やっぱり違うんだなと思いつつも、すごく勉強になりました。すごい楽しかったです。伸びとかがすごい気持ちよくて、町田さんの音の取り方の素晴らしさが、本当に気持ち良く滑れるシーンがいっぱいあったので、そこは本当にさすがだなと思って滑っていました。僕自身がどちらかというと、テンション高めな曲だったりとか、アップテンポな曲とか強めの曲が多く、口笛とハープというスヌーピーの世界観がすごい温かい感じの音楽っていうのは、あんまりやったことがなかったので、すごい自分の中でも新しい発見ができて良かったです。

次回:アイスとローラーフィギュアスケートの違い

文:J SPORTS編集部

J SPORTS編集部

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