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このブログについて
1965年京都市生まれ。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。
ラグビーの現役時代のポジションは、CTB（センター）、FB（フルバック）。1986年度西日本学生代表として東西対抗に出場。
87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者、ラグビージャーナリストとして活動。J SPORTSのラグビー解説は98年より継続中。1999年から2019年の6回のラグビーワールドカップでコメンテーターを務めた。著書に「仲間を信じて」（岩波ジュニア新書）、「空飛ぶウイング」（洋泉社）、「ハルのゆく道」（道友社）、「ラグビーが教えてくれること」、「ノーサイド 勝敗の先にあるもの」（あかね書房）などがある。
8月29日の秩父宮ラグビー場は、1万人を超える観衆が詰めかけ、9月1日にイングランドに旅立つ日本代表に熱い声援を送った。日本代表も、その声援に応えて集中力高くプレー。自陣からはFB五郎丸歩のロングキックで地域を進め、的確なディフェンスでウルグアイの攻撃をシャットアウト。ゴール前に攻め込まれるシーンでも危なげなく守りきった。
ウルグアイ代表は、サイズはないが、全員がよく走ってディフェンスする。日本代表も前半の序盤は攻め込んでのミスや、持ち込んだボールをターンオーバーされるなど、攻めきれない場面が続いた。12分、日本代表はようやくFLブロードハーストの突破からチャンスを作り、FB五郎丸が先制トライ。直後のキックの応酬からは、FLツイ ヘンドリックが抜け出し、WTB松島幸太朗につないでビッグゲイン。ゴール前のラックをFWの素早い寄りでクリーンボールを出すと、SO小野晃征が右中間に飛び込んだ。25分には、SO小野の背後からWTB福岡堅樹がライン参加してディフェンスを突破。最後はブロードハーストがタックルを受けながらパワフルに左コーナーへボールを運んだ。
この日の日本代表は、SH田中史朗の防御背後へのキック、SO小野のオープンへのキックパスなど、キックでも防御を揺さぶり、機を見てパスをつないだ。後半は自陣からもパスをつなぎ、4分、WTB松島が右隅に飛び込んで4トライ目。難しいゴールを五郎丸がパーフェクトに決めて、28-0とリードした。7分には、2月の怪我から復帰したLO真壁伸弥も登場し、持ち前の突進、パワフルなタックルで復調ぶりをアピール。残り時間も積極的に攻めて2トライを追加し、40－0で勝利した。五郎丸のプレースキックの成功率はこの2試合で87％。エディー・ジョーンズヘッドコーチから課された「85％」を上回っている。
試合後の記者会見で、ジョーンズHCは、次のようにコメントした。「チームは一丸となって日本のラグビーを変えることに集中しました。ラグビーワールドカップ（RWC）に出場するウルグアイに40点差をつけて勝つことができた。本来は60点差をつけて勝たなくてはいけなかった試合ですが、ラインアウト、スクラムは良く、ディフェンスでも0点に抑えた。今季初めて、アタックのテンポが出ました。ハッピーです。ただし、前半は保守的なところがあったので、ハーフタイムでは、もっと勇気を持ってアタックするように伝えました」
報道陣からWTBのパフォーマンスについて質問が出ると、「ケンキ（福岡）はちょっと残念。あと2トライは取らないといけなかった。しかし、よく成長しています。松島は良かったし、途中出場のカーン・ヘスケスも良かった。クイーンのフレディー・マーキュリーと見間違うようなところもありますが（笑）」と笑顔で語った。
ここ数試合と違って選手がハツラツとプレーした要因についても質問が出たが、ジョーンズHCは、「あと4年間、エディーの下でやらなくてもいいことが分かったから、みんなハッピーになったのでは」とジョーク交じりに話した。リーチキャプテンにも辞任の影響について質問が出たが、「そんなにないです。2015年以降もやるという話は聞いていなかったし、僕らはRWC2015に向けて頑張っているだけですから」との答え。「選手の間では、日本のラグビーを変えられるのは俺らだけだと話しています。このチャンスを生かして、日本のラグビーを変えたいし、それだけの努力はしてきました」ときっぱり話していた。
9月18日に開幕するラグビーワールドカップ（RWC）に向けての収穫を問われると、「真壁とナキというパワフルな2人が復帰したこと」と話し、この日、NTTコミュニケーションズの試合で復帰を果たしたNO8アマナキ・レレイ・マフィのことをあげた。「すでに31名は決まっている。真壁とナキの怪我からの回復が問題だったが、その心配はなくなった」と、8月31日の最終登録メンバーに2人が入ることをにおわす発言もあった。昨日の会見では、稲垣啓太、山田章仁、ジャスティン・アイブスが順調に回復しているという話もあった。さて、最終メンバーはどうなるか。
最後は、メディアに対し、4年間のお礼の言葉があり、「RWCでは旋風を巻き起こしてきます。これからの7週間は楽しい時間になると思います」と締めくくった。
■試合結果
8月29日（土）18:00キックオフ
東京・秩父宮ラグビー場
日本代表○40-0 ウルグアイ代表(前半21-0)