ラグビー愛好日記

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

最近のエントリー

カテゴリー

アーカイブ

2013/06

S M T W T F S
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            

このブログについて

プロフィール写真【村上晃一】
京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。
現役時代のポジションは、CTB/FB。1986年度西日本学生代表として東西対抗に出場。
87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。
ラグビーマガジン、ナンバー(文藝春秋)などにラグビーについて寄稿。J SPORTSのラグビー解説も98年より継続中。1999年から2015年の5回のラグビーワールドカップで現地よりコメンテーターを務めた。著書に「ラグビー愛好日記トークライブ集」(ベースボール・マガジン社)3巻、「仲間を信じて」(岩波ジュニア新書)、「空飛ぶウイング」(洋泉社)などがある。

試合レポート 2013年06月15日

ウェールズ第2テストマッチ結果

ラグビー愛好日記 by 村上 晃一
  • Line

最終スコア、23-8。1973年のウェールズ遠征で初めて戦って以来40年、ウェールズ代表と13戦目にして、日本代表の初勝利である。

201306155

6月15日の秩父宮ラグビー場は、2万1062人の観客で埋まった。8日の花園ラグビー場の満員の好影響もあっただろう。ラグビーを愛する人たちの熱が、2試合続けて日本代表を後押しした。日本ラグビーが一体となった勝利だった。廣瀬キャプテンは言った。「大観衆の中でプレーできて感激です。花園でも満員の観客の後押しに幸せを感じました。その感謝を勝利で返したいと思っていました」

午後2時のキックオフ以降、互いのディフェンスが安定していたこともあるのだが、両チームはキックで陣地を刻みながら慎重に試合を運んだ。前半14分、日本代表はFB五郎丸のPGで先制。ウェールズSOダン・ビガーにPGを返されたが、34分、再び五郎丸が40m以上のPGを決めて、6-3とする。

セットプレーでのミスや反則などでいくつかボールを奪われることがあったが、おおむね安定。終盤には相手ボールのスクラムでボールを奪うシーンもあった。地域を獲るキックなどのミスもあったが、きょうの日本代表には、そのミスを致命傷にしない我慢強さがあった。後半早々にウェールズのWTBトム・プライディーにトライを奪われたが、ウェールズのミスをついて攻め込み、連続攻撃からCTBクレイグ・ウイングが右コーナーに飛び込んだ。このトライに至る直前、五郎丸の突進でできたラックサイドをWTB廣瀬が突破し、ディフェンダーを下げたことが、このトライを生んだ。素晴らしいプレーだった。

これで13-8とした日本代表は、19分にも、SH田中のロングパスからCTBサウ、FLブロードハーストとパスがわたってトライ。22-8とした。27分には、田中に代わってSH日和佐を投入。真壁、畠山らも次々に出場させてテンポアップし、じっくり攻めることも織り交ぜて上手く時間を使った。36分、WTB福岡の思いきりのいいカウンターアタックにウェールズがハイタックルの反則。五郎丸のPGが決まったところで勝負が決まった。歓喜の秩父宮ラグビー場。あちらこちらで握手し、抱き合い、涙する観客の姿があった。

長らく日本ラグビーを見続け、応援し続けた人々にとっては格別の勝利だった。

ウェールズのマクブライドヘッドコーチは、「何度も22mライン内に入りながらチャンスを逃した。プレーの正確性を欠いていた。日本はよくコーチングされたチーム。時間を追うごとに、どんどん強くなった」とコメント。ウェールズの記者に「これはウェールズラグビーの後退につながるか」と問われ、「それはない。我々はこの経験を次に生かすことが大切。数年後にこのメンバーから何名が代表のレギュラーをつかんでいるか。このまま終わらせるわけにはいかない」と話していた。

エディー・ジョーンズ日本代表ヘッドコーチは、こうコメントした。
「チームを誇りに思う。キャプテン廣瀬も素晴らしいリードでした。満員の観衆にも感謝しています。ウィニングポイントは、スクラムでしょう。相手に圧力をかけ、ときに奪うこともできた。そして、選手のファイトする気持ち。何度も何度も起き上がってタックルする。チェイスする。シンプルなことを激しく、80分やり続ける。そうしたファイトを80分間できなければ大試合に勝つことはできません。ただし、まだ世界トップ10への道のりは遠い。方向は間違っていないので、ハードワークを続けていきます。我々には日本ラグビーを変えていく使命があるのです。明日も練習して、カナダ戦に備えます。名古屋には勝ちに行きます」

次は、19日、瑞穂ラグビー場でカナダとの対戦となる。

  • Line