ラグビー愛好日記

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

最近のエントリー

カテゴリー

アーカイブ

2010/02

S M T W T F S
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28            

このブログについて

プロフィール写真【村上晃一】
1965年京都市生まれ。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。
ラグビーの現役時代のポジションは、CTB(センター)、FB(フルバック)。1986年度西日本学生代表として東西対抗に出場。
87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者、ラグビージャーナリストとして活動。J SPORTSのラグビー解説は98年より継続中。1999年から2019年の6回のラグビーワールドカップでコメンテーターを務めた。著書に「仲間を信じて」(岩波ジュニア新書)、「空飛ぶウイング」(洋泉社)、「ハルのゆく道」(道友社)、「ラグビーが教えてくれること」、「ノーサイド 勝敗の先にあるもの」(あかね書房)などがある。

試合レポート 2010年02月20日

日本選手権準決勝結果

ラグビー愛好日記 by 村上 晃一
  • Line

20日の土曜日は秩父宮ラグビー場だった。きょうは、JSPORTSの解説ではなく、ラグビーマガジン4月号にマッチレポートを書くための観戦だった。NECの勢いがどこまで続くのか興味深く見たのだが、後半24分で18-16の2点差に追いついた時は、ミラクルが本当に起きるのかもしれない、と動悸が激しくなった。

そのとき、花園の途中経過で、トヨタ自動車が17-10とリードしていることを知る。僕の周辺で、「決勝はグリーン対決か」との声も上がった。 NECは、NO8ラトゥを筆頭にブレイクダウンで激しくファイトし、ディフェンスでも粘り強く戦った。後半35分、三洋電機SH高安(交代出場)がキックチャージからトライするまで、勝敗はどちらに転んでもおかしくなかった。それでも、三洋電機は、CTB霜村キャプテンが「パニックになるな」と声をかけ続け、最後まで攻める姿勢を失わなかった。ディフェンスの安定感も三洋がやや上だった気がする。

勝った三洋電機の飯島監督は「NECのコンタクトが強く、それにつきあってしまった。冷静にならなければいけないところもあった。しかし、苦戦して勝ったのは良かったと思います。私たちの力をすべてトヨタにぶつけたい」と、決勝戦を見据えていた。

TLプレーオフ決勝をインフルエンザで欠場した霜村キャプテンは、「あの試合をテレビで見ていて、もっと攻めなければいなけいと思いました」と語り、NECに対して、ある程度ボールを動かして攻めることができたことには、手応えをつかんだようだった。

快進撃がストップしたNECの岡村ヘッドコーチは、「残念な結果ですが、身体以上に心がボロボロになったシーズン、選手達が毎日必死に戦って、このチームを作り上げてくれた。感謝したいし、そういう選手達が45名いることを、誇りに思います」と、感慨深げに語った。

獅子奮迅の活躍だったキャプテンのニリ・ラトゥ選手は、愛好日記の選ぶこの試合のマンオブザマッチ。

◎試合結果
三洋電機○25-16●NEC(前半11-6)
トヨタ自動車○23-10●東芝(前半3-5)

この試合に先立って、U23女子7人制日本代表候補のセレクションマッチがあった。そのあと、すぐに3月26日の香港ウイメンズセブンズに出場するメンバーが発表になった。キャプテンは、鈴木彩香選手(20歳)。この記者会見では、女子ラグビーが、15人制ではワールドカップ、7人制はオリンピックを目指すことが明確にされた。また、3月21日、名古屋の瑞穂ラグビー場でジャパンウイメンズセブンズ大会が開催され、5月22日の男子の日本代表対香港代表戦前に、女子の日本と香港の15人制テストマッチが行われることも明らかになった。女子ラグビーも活動も活発化している。詳細などは、女子ラグビー連盟のホームページなどでご確認を。

追記1◎コメントでご質問のあった、映画インビクタスのストランスキー役の件ですが、クリント・イーストウッド監督の息子さんが演じています。ドロップゴールの練習もかなり積んだようで、顔はイーストウッド監督に似ています。

追記2◎先日、JR中央線高円寺駅のホームから転落した女性を救助したニュースが流れました。その時、ホームに飛び降りて救助した佐藤弘樹さんは、東京のラグビークラブ「くるみクラブ」のメンバーだそうです。大学卒業後、福祉の仕事に就き、くるみクラブに入会。この春のクラブ選手権大会でもプレーするようです。ラグビー仲間として誇らしいですね。

  • Line