ラグビー愛好日記

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

最近のエントリー

カテゴリー

アーカイブ

2005/12

S M T W T F S
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

このブログについて

プロフィール写真【村上晃一】
1965年京都市生まれ。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。
ラグビーの現役時代のポジションは、CTB(センター)、FB(フルバック)。1986年度西日本学生代表として東西対抗に出場。
87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者、ラグビージャーナリストとして活動。J SPORTSのラグビー解説は98年より継続中。1999年から2019年の6回のラグビーワールドカップでコメンテーターを務めた。著書に「仲間を信じて」(岩波ジュニア新書)、「空飛ぶウイング」(洋泉社)、「ハルのゆく道」(道友社)、「ラグビーが教えてくれること」、「ノーサイド 勝敗の先にあるもの」(あかね書房)などがある。

日記 2005年12月05日

冷たい雨と熱い試合

ラグビー愛好日記 by 村上 晃一
  • Line

お芝居の「ア・ラ・カルト」。けっこう反応あって嬉しいです。この芝居が人気があるってことですね。見に行けて良かった。キャラメルボックスの「クロノス」、トライしてみよう。情報、ありがとうございます。

たとえば2時間の枠内でお客さんを楽しませるために計算して練り上げられたお芝居と、80分間、何が起こるか分からないラグビー。両極端に思えるが僕は両方好きだ。ライブであるということは同じだし、僕が99年のW杯で優勝したオーストラリア代表が好きだったのは、作り上げられたチームだったということが関係しているように思える。強いチームで、好き勝手やっているチームはないのだけど、あのワラビーズは緻密に計算されたチームだったと思う。だから好きだった。もちろん、サモアとかフィジーみたいに身体能力抜群のラグビーも憧れるんだけれど。

さて、早明戦、冷たい雨が降る中、よくぞ4万人弱のお客さんが集まってくれたと思う。試合は終始早稲田が押していたが明治もよく粘った。それにしても、前半、ラインアウトの獲得率が低すぎた。スクラムでもプレッシャーを浴びていたし、あれでは疲れてしまう。五郎丸選手は、有賀選手に影響されたのか、めちゃくちゃパワフルなカウンターアタックを見せていたなぁ。早稲田は仕掛けてはミスしていたがFWが強いから余裕があった。

FWコーチの小山さんに聞いたところでは、スクラムトライを狙っていたらしい。FW戦で圧倒しながら、「モールはあんまり良くなかったですね」と言っていた。明治FWの強かった時代を知る人間には、信じられない話だ。スクラムについては昔と練習方法などは変わっていないらしい。身体が小さくても、大きなチームに対抗するノウハウを培ってきた早稲田に、いまサイズのある選手が揃っている。強くなるのは当然なのかもしれない。スクラムについては、日曜日夜初回放送の「ラグビープラネット」(JSPORTS)で小山コーチ、森島コーチが語っています。

個人的には曽我部選手のトライに感動した。2年前の早明戦直前の練習で膝を痛めて以来、ずっと怪我と戦ってきた。僕はその膝を痛める瞬間をたまたま上井草で見ていたので記憶が生々しい。そして3年生になって初の早明戦でチームを操り、トライもあげた。何より、彼を支えてきた周囲の人が嬉しかっただろうなぁ。

でも、明治はきっかけをつかめたかも。大学選手権1回戦は、我が母校・大体大との戦いである。これ、けっこういい試合になりそうな気がする。

トップリーグは家に帰って、クボタ対トヨタ、神戸製鋼対三洋電機を録画で見た。クボタのジョー・ロフが動いているのを見るだけで嬉しくなるが、これをトヨタのWTB内藤が振り切る。やるなぁ。クボタ、大健闘だったけど、後半10分あたりに、FLの鈴木選手がシンビンになった10分間が痛かった。トヨタ、勝ち点5ゲット。優勝争いに残った。

三洋と神戸の試合結果を知らずに録画を見るのは不可能だった。でも、見応えあったなぁ。神戸製鋼って、本当に頑張る。最後の攻防、両チームの我慢強さにしびれました。敬意を表します。WTB大畑がトライを返して7点差。もう1トライ行けそうなところで三洋が粘り、ターンオーバーしたのは自陣ゴール前から。ここから大きく展開してトライを取りに行くところが三洋の今季の強さ。角濱がタッチライン際を快走して好パント。それを拾って、山内、田辺とつないだ。神戸の大畑、元木、伊藤剛臣ら、ベテラン選手の表情が切なかった。NECといい、この試合といい、紙一重だもんなぁ。三洋は、神戸相手に勝ち点5は最高の結果だ。

◆トップリーグ8節、12月4日の結果
リコーブラックラムズ● 29-35 ○セコムラガッツ
トヨタ自動車ヴェルブリッツ○ 47-24 ●クボタスピアーズ
神戸製鋼コベルコスティーラーズ● 20-34 ○三洋電機ワイルドナイツ
サニックスブルース● 5-11 ○ワールド ファイティングブル

  • Line