ラグビー愛好日記

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

最近のエントリー

カテゴリー

アーカイブ

2005/07

S M T W T F S
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            

このブログについて

プロフィール写真【村上晃一】
1965年京都市生まれ。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。
ラグビーの現役時代のポジションは、CTB(センター)、FB(フルバック)。1986年度西日本学生代表として東西対抗に出場。
87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者、ラグビージャーナリストとして活動。J SPORTSのラグビー解説は98年より継続中。1999年から2019年の6回のラグビーワールドカップでコメンテーターを務めた。著書に「仲間を信じて」(岩波ジュニア新書)、「空飛ぶウイング」(洋泉社)、「ハルのゆく道」(道友社)、「ラグビーが教えてくれること」、「ノーサイド 勝敗の先にあるもの」(あかね書房)などがある。

日記 2005年07月20日

ラグビー活性化プロジェクト

ラグビー愛好日記 by 村上 晃一
  • Line

みなさん、いつもコメントありがとうございます。たくさん宿題をいただいている感じなのだが、なかなかすべてに順序よく答えられない。可能な範囲で頑張るので、懲りずにコメントください。今回は後半で人工芝について答えます。

まずはお詫びです。7月15日の日記に、8月5日に網走で行われる【激論!ジャパンラグビー トップリーグ】を見に行くツアーができそうというお知らせをしたのだが、結局、実現できなかった。急な話だったこともあるのだが、この時期どうしても航空券が高くなってしまい、お得なツアーを作れないためだ。これだったら各自で段取りした方が安くなるような感じだったので。期待していた方、申し訳ありません。でも8月4日には、東芝府中とNECの好カードもあるし、5日のトークイベントも東芝府中(薫田監督、冨岡キャプテン)、ヤマハ発動機(バティヘッドコーチ、木曽キャプテン)、NEC(高岩ヘッドコーチ、浅野キャプテン)、サントリー(永友監督、田中キャプテン)という豪華な出演者が予定されている。ぜひ、見に来てください。僕も東芝とNECの試合から行っています。一緒に観戦しましょう。

050719-151327

19日の午後、秩父宮ラグビー場の日本協会会議室で「ラグビー活性化プロジェクト」の記者会見が行われた。出席したのは、日本協会の森喜朗会長、真下副会長、神戸製鋼所の犬伏社長、平尾誠二氏だ。7月31日、8月1日、2日に、北海道の夕張で行われる「第1回全国高校合同チーム大会」の特別協賛に神戸製鋼グループがついたことが発表された。同時に神戸製鋼グループは年末年始の花園の全国大会の協賛をすることも発表。今後、高校ラグビーをサポートしていく姿勢を明確にした。夕張の大会は、17歳以下、18歳以下のカテゴリーに分けられ、これまで単独高校ではチームが作れずに合同チームで全国大会予選に参加していた選手達や、高校1、2年生で公式戦出場機会の少ない選手らにチャンスを与えるものになる。もちろん、この世代での選手の発掘育成が大きな目的だが、少人数で頑張っていた高校生達に、学校の枠を取り払って光があてられるのは喜ばしいことだ。

◎人工芝について、こんなコメントがあった。
【人工芝の普及状況はどうですか? 僕の掲示板で、人工芝に慣れたプレーヤーが天然芝のぬかるんだグラウンドでテストマッチした場合、大丈夫かと心配している方がいます】
 国内では練習グラウンドを人工芝にするチームが増えている。ただし、これはラグビー場が一面しかなくて天然芝だと耐久性に問題があるからという理由が多く、実際に3面の天然芝グラウンドを持つ関東学院などは問題がない。海外も同じ事が言える。そういう意味では、日本こそ人工芝の普及に条件が適しているようだ。
 僕の母校の大体大は人工芝で練習しており、この人工芝は国内で唯一IRB(国際ラグビーボード)が公認したものだ。僕と同期でもある長崎コーチによると「実際に試合で怪我が多くなったデータはありません。公式戦はずっと天然芝ですし、高校生は土でやっているので、みんな条件の悪いグラウンドには慣れています。ただ、人工芝を入れる場合は、試験期間を置くことをお薦めします」とのこと。大体大は、4種類の人工芝を半年間、さまざまなデータをとってテストし、学生だけでなく、ラグビースクールの子供達にも意見を聞くなど、最も天然芝の感覚に近いものを導入した。アイルランド代表もこのグラウンドで練習したが評判は上々だった。慶應も数種類の人工芝をテストした上で、選手が最もやりやすいと答えたものにしたようだ。早稲田の人工芝もかなり良質と聞く。
 人工芝にもいろいろあり、詳しい関係者によると、人工芝と呼べるモノと、ゴムチップ・グラウンドと言ったほうがいいモノがあるようだ。ゴムチップのグラウンドは、柔らかいが、走るとどんどんゴムチップが出てくる。良質の人工芝グラウンドは砂とミックスされていて、ゴムチップは表面に出てこないし、雨でも流れない。安価を求めれば、どうしても質が悪くなっていき、選手の足腰への負担は大きくなる。今は人工芝もどんどん改良されて、天然芝と感覚的にほとんど変わらないモノができている。値段ではなく、慎重に質を見極めての導入が必要のようだ。

  • Line