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ラグビー コラム 2026年10月30日

新体制初勝利へ、推進力を高めて挑むサクラフィフティーン。情熱のウェールズを上回る

ラグビーレポート by 田村一博
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せっかくの機会は黒星に終わった。
10月24日の秩父宮ラグビー場。日本ラグビー協会創立100周年記念試合で、女子日本代表にとって通算100試合目のテストマッチだった一戦で、サクラフィフティーンは女子ウェールズ代表に0-17と敗れる。

男子日本代表のテストマッチとの併催だったから多くの人が見た。勝てば、その価値が広く発信されたのに、思っていたような結末にはならなかった。

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10月31日、サクラフィフティーンは再びウェールズとのテストマッチを戦う。今度の舞台は、熊谷ラグビー場だ。前戦同様、2029年開催のワールドカップ(女子)予選も兼ねた『WXV Global Series』として実施される。

今季新しく北川俊澄氏がヘッドコーチに正式に就任して以来、チームはテストマッチ5連敗と、まだ勝利がない。今回の試合は、2026年度最後のテストマッチだ。ここまで積み上げてきたものを出し切って、次シーズンにつながる勝利を必ず掴みたい。

そんな一戦にサクラフィフティーンは、10月24日におこなわれた試合の先発メンバーから3人を変更した。
前戦では20番のジャージーを着ていたンドカ ジェニファが7番で先発する。2025年開催のワールドカップでも最終戦のスペイン戦、勝利したその試合で先発したバックローで、その時は8番。今季もイタリア戦とアイルランド戦の2試合でNO8を務め、ボールキャリーに強みを持っている。
今回、6番の浅利那未、8番のサヴァナ・ボッドマンとトリオを組んで、チームにモメンタムを与えるプレーを見せてくれそうだ。

11番のジャージーは、前戦では23番だった香川 メレ優愛ハヴィリに託された。NO8とWTBの両方で起用され、いずれのポジションでもフットパワーを使って前へ出る力がある。なかなかBKで得点できていないチームに、新たなオプションを付け加えることになる。

FBには、4戦続けて15番のジャージーを着ていた西舞衣子に代わって今釘小町が起用された。38キャップを持ち、昨年開催のワールドカップにも先発出場している。左足からのキックは巧みで、エリア獲得に貴重な存在となる。

北川HCは今回の対戦に向けて、熊谷合宿では徹底的にブレイクダウンの整備に力を注いだようだ。前戦では攻撃機会で相手を大きく上回りながら、攻め切れなかった。その理由を、「ボールキャリアーやサポートプレーヤーの動きが思ったようにいかず、満足いくクオリティーのブレイクダウンを実現できなかった。それが敗因の一つ」とする。
理想的なテンポでアタックを継続できれば決定機を作り、得点できると考えている。

あらためて取り組んでいる前へ出る防御は選手たちに浸透しつつある。攻守両面で自分たちのスタイルを出して勝利を掴みたい。
SH津久井萌主将は53キャップとなり、歴代最多キャップ数のタイ記録となる。節目の試合で、リーダーを笑顔にさせてあげたい。

ウェールズ代表は、前戦の途中に怪我で交代したCTBフレイヤ・ベルが欠場。日本代表との第1戦の先発からポジション変更1人を含む5人に変更があった。
しかし、スクラムでサクラフィフティーンに大きな圧力をかけたフロントローのうち、2番のケルシー・ジョーンズと、113キロの3番、シシリア・トゥイプロトゥには変更がない。今回も強烈なプッシュを仕掛けてきそうだ。

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第1テストで日本にタックルの雨を降らせたウェールズ。その中でもハードに働いたバックロー、ケイト・ウィリアムズとアレックス・カレンダーの両共同主将は、今回も出場し、ハードワークを見せそうだ。カレンダーは、今回はNO8として出場する。
ラグビーIQが高いと言われるベサン・ルイスが7番で先発する。この3人のパフォーマンスは日本を苦しめるかもしれない。

BKでは、第1テストで2トライを挙げた19歳のセラン・ロックウッドが再び9番のジャージーを着る。今回コンビを組むのは、43キャップを持つフレイキ・ジョージ。前戦で10番のジャージーを着たケイラ・ビーヴァンもベンチに控え、心強い。

秩父宮ラグビー場での試合でウェールズは、チームに長く受け継がれている情熱のDNAを示した。
サクラフィフティーンの意地と伝統国の誇りがぶつかり合う80分は、観戦者を惹き込む戦いを展開してくれそうだ。

文:田村 一博

田村一博

前ラグビーマガジン編集長。鹿児島県立鹿児島中央高校→早稲田大学。早大GWラグビークラブでラグビーを始める。ポジションはHO。1989年、ベースボール・マガジン社に入社。ラグビーマガジン編集部に配属される。1993年から4年間の週刊ベースボール編集部勤務を経て、1997年からラグビーマガジン編集長に就く。2024年1月に退任し、現在は編集者、ライターとして活動。

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