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ラグビー コラム 2020年1月1日

元旦の花園。浦和はベスト16でストップも貴重な経験

ラグビー愛好日記 by 村上 晃一
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皆様、明けましておめでとうございます。2020年もゆったりと日記を綴っていきますので、よろしくお願いいたします。

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元旦はいつものように東大阪市花園ラグビー場にいた。JSPORTSの解説を始めて21年目。その前のラグビーマガジン時代、観戦に訪れていた頃もあるから、もう40回以上、11日を花園で過ごしている。今年はよい天気だったけれど寒さは厳しかった。その中でベスト168試合が行われた。

僕は第一試合の桐蔭学園(神奈川)と浦和(埼玉)の試合を解説。サイズもフィジカルもスキルでも優位に立つ桐蔭学園の快勝だったのだが、浦和も約40mのモールを押しこみ、最後は12人でトライをとった。初の3回戦進出でOBも盛り上がり、この日もバックスタンドには大勢の応援があった。みんなで獲得したトライに「これで、良い酒が飲めます」と喜ぶOBも。三宅監督は試合後、報道陣に感想を求められ、涙が止まらなかった。

「思い出すと泣けてきます。選手たちは勉強もラグビーも頑張っている。立派です。フリーの時間を与えると勉強にあてる。大晦日も勉強していました。3年生は全員センター試験を受けます。推薦などはありません。この学年は人数が少なく、身体能力も低くて、ここまで成長するとは思っていませんでした。びっくりしています。浦和高校はどんな時も花園出場を狙ってきました。進学校でもラグビーの灯を消したくないと思っていました。(優勝候補の)桐蔭学園との対戦は、彼らの人生にとっても、浦和にとっても財産です」

この試合だが、桐蔭学園のFL石塚勝己と、浦和のNO8松永拓実は4歳から中学3年までワセダクラブでプレーした親友だった。最後の学年では石塚がキャプテン、松永と、この日の桐蔭学園のLOとして出場した渡部創太郎が副キャプテンで太陽生命カップ(全国中学生大会のスクールの部)に出場したそうだ。この話は石塚、松永両選手のお父さんに伺ったが、選手たちの努力の結果とはいえ、幸せを感じる戦いでもあったわけだ。

僕は大阪桐蔭と日本航空石川の試合も解説。こちらは互角のフィジカル勝負になり、見ごたえがあった。シード校が順当に勝ち進んだが、常翔学園(大阪)対中部大春日丘(愛知)、東福岡対国学院栃木は紙一重の戦いだった。

8試合を終え、ベスト8が出そろっての組み合わせ抽選会が第一グラウンドで行われた。まずは本抽選の順番を決める予備抽選。そして本抽選へ。大阪桐蔭の奥井キャプテンから順に番号の入ったボールを引き、以下のように組み合わせが決まった。昨年の決勝戦と同カードが第3試合で実現する。試合はすべて第一グラウンドで行われる。地元大阪が3チーム登場することもあり、大勢の観客でにぎわいそうだ。

13日・準々決勝組み合わせ

10:30キックオフ

流通経済大柏 対 東福岡

11:55キックオフ

御所実業 対 東海大仰星

13:20キックオフ

大阪桐蔭 対 桐蔭学園

14:45キックオフ

京都成章 対 常翔学園

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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