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日本ラグビーフットボール協会は6月29日、森重隆・会長(67歳)、清宮克幸・副会長(51歳)、山城泰介・副会長(63歳)、岩渕健輔・専務理事(43歳)ほか、新役員、新理事を発表した。森新会長は記者会見で、「日本ラグビー引っ張っていく覚悟をしている」、「熱き思いの伝道師となるべく動く」、「RWC2019を皆さんと一緒に成功させたい」、「若返って(協会の)改善をスピードアップしたい」などなど熱い言葉で決意を表明した。
まだ新体制が決まったばかりで、具体的なプランは示されなかったが、「トップリーグのプロ化を考えないといけない」、「日本代表がワールドカップで優勝を争うようになってほしい」、「これまでの月一の理事会では(意思決定が)遅い、常に(理事で)コミュニケーションをとって決めていきたい」など、今後に触れる場面もあった。
第14代の会長となった森・新会長は福岡県出身。福岡高校、明治大学OBで、新日鉄釜石の日本選手権7連覇の4連覇までCTBとして活躍。主将、選手兼監督も務めた。日本代表キャップは27保持。日本代表でキャプテンを務めたこともある。爆発的なスピードと、小柄ながら激しいタックルが特徴だった。日本代表キャップ保持者が日本協会の会長になるのは、第9代の川越藤一郎氏(早稲田大学卒)に続いて2人目だ。
森・新会長は豪放磊落な性格で知られ、巧みな話術で周囲を笑わせる。就任会見でもときおりジョークを挟んだ。トップリーグの改革を推進することになる清宮克幸・副会長、ケンブリッジ大学卒業の岩渕健輔・専務理事の実行力に期待する一方で、「若いから行き過ぎたときは手綱を締めることもやっていきたい」とコメントしたが、一番熱くなって走るのは森会長なのではないか、とも感じた。
4月に森喜朗名誉会長が自ら辞任し、若返りを提言して以降、激動期に入った日本ラグビー。ラグビーワールドカップへの準備が進む中、大会後の日本ラグビーの未来について具体的なプランを練る作業も並行して行われることになる。
村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。
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