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ラグビー コラム 2018年4月9日

山本紘史&藤田貴大、フランカートーク

ラグビー愛好日記 by 村上 晃一
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書くのが遅くなってしまったが、4月7日(土)のサンウルブズ戦の夜は、高田馬場ノーサイドクラブへ行っていた。この日は、第49回目となったノーサイドライブ。ゲストは、東芝ブレイブルーパスの山本紘史選手と藤田貴大選手というフランカーコンビだった。山本紘史選手は1986年群馬県生まれで、地元の樹徳高校から明治大学、そして東芝へ。高校時代は花園にも出場している。藤田貴大選手は、1993年青森県生まれ。青森北高校から東海大学へ。いずれもキャプテンを務め、東芝入りした。

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僕は初めてお話しする2人だったのだが、「フランカーあるある」で大いに盛り上がった。まずは打ち合わせの時、2人の顔をまじまじと見て、傷跡が多いと感じた。

それって、フランカーあるある? 「顔に傷が多いっていうのは、あるかもしれません」(山本選手)、「何針縫ったとか、忘れてしまうくらいです」(藤田選手)。「あと、指も曲がっている人が多いです」(山本選手)。チームの先頭に立ってタックルし、ボール争奪戦で相手ボールに絡み、時には弾き飛ばされ、下敷きになることもある。そんなポジションの勲章かもしれない。

ボクサーの試合後のような顔をしている藤田選手に思わず質問。それは、ラグビーをしているうちにそうなったのですか? 「いやいや、8割はもともとの顔ですよ」。そんな顔で産まれてこないでしょう(笑)。まぶたの腫れや、ギョウザ耳は明らかにラグビーだし。「たしかに、8割は言い過ぎでした」(笑)。

トークの最中もフランカーというポジションの特徴など大いに語ってもらった。フランカーはオープンサイド(7番)、ブラインドサイド(6番)で分けるチームが多い。オープンサイドは常にスクラムから見て広いスペースを担当、狭いほうをブラインドサイドで分ける。オープン攻撃ではBKが捕まったポイントに7番が真っ先にかけつけ、そこから出たボールを6番が持って突進することが多い。そのため、7番はディフェンスタイプ、6番はアタックタイプが主流。これは山本選手が説明してくれた。

藤田選手は7番を背負い、オープンサイドフランカーを担当。「僕は一試合に一度もボールを持たないこともあるほどです。ひたすら地味に働いています」。山本選手は両方できる。2人の一致した意見は「フランカーはあまり考えずに、ひたすらボールの近くに行けばいいので楽」ということ。ただし、現在の日本代表やサンウルブズは、両FLをタッチライン際に配するなど役割を細かく分担しているので、大きな違いがある。

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トークは、意外にシャイな山本選手と、意外にノリの良いトークの藤田選手という、僕のイメージとは逆の展開で盛り上がった。山本選手の「やまもと・ひろし、こと、ひろしです」は爆笑。プロフィール欄には高校からラグビーを始めたことになっているのに、実は、小学生の頃、群馬の三洋ラグビースクールに言っていたことを告白。「少ししか行っていなかったので、言いにくくて」。東芝には希望して入社。藤田選手も自らトライアウトに挑戦して東芝入りした。熱いチームが好きだという点で共通しているのかもしれない。

2人とも「タックルは最初からできた。怖いと思ったことはない」という点も、フランカーあるある。「負けず嫌い」、「あきらめが悪い」、「ある意味馬鹿」、そんな言葉も。負けるのが大嫌いで、密集でボロボロにされても仲間のために体を張り続ける。良い意味で馬鹿になってラグビーができるのが、フランカーの資質かもしれない。2人の話を聞いていてそう思った。かっこいいな、フランカー。

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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