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ラグビー コラム 2017年9月23日

トップリーグ2017-2018第4節・土曜の結果

ラグビー愛好日記 by 村上 晃一
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「チャンスは相手がくれるもの」。パナソニックワイルドナイツ、ロビー・ディーンズ監督のコメントが思い出された。9月23日(土)、熊谷スポーツ文化公園で行われたパナソニック対トヨタ自動車ヴェルブリッツの試合はJSPORTSの放送で観戦した。チーム改革を進めるトヨタ自動車がどこまで対抗できるのか、注目していたのだが、結果的には昨季よりも点差が開くことになった。

トヨタ自動車が力を着けているのは確かなのだが、パナソニックは得点機を作りだす判断力、正確なスキルでトライを重ねた。前半6分、FB森谷圭介のトライで先制すると、12分、SOベリック・バーンズがPGを決めて、10-0とする。両方ともトヨタ自動車が反則をしており、アドバンテージを使ってスコアしたものだ。前半27分のトライは、相手のタッチキックからのクイックスローでWTB福岡堅樹が一気に相手陣深く入って、最後はヴァル アサエリ愛が決めたもの。前半35分、トヨタ自動車のFL姫野和樹にトライを返されたが、後半は的確なタックルでトヨタ自動車をノートライに抑えた。

後半のパナソニックは、相手ミスを巧みに突いた。後半11分には、森谷がカウンターアタックからショートパントを蹴り、トヨタ自動車の処理ミスを突いてWTB山田章仁がトライ。1つトライを追加して29-16とした直後、トヨタ自動車がタッチラインぎりぎりのキックをキャッチミス。ここで得たラインアウトから、CTB松田力也が抜け出し、山田がこの日3つ目のトライをあげた。パナソニックは38分にも、交代出場のSO山沢拓也が自ら防御背後に蹴ったボールを拾ってトライした。キックのスキル、防御陣を置き去りにするスピード、山沢の非凡さがよく分かるプレーだった。

トヨタ自動車もスクラムを押し込んで反則を誘い、何度も攻め込み、ゴール前のラインアウトを得たがモールから1トライを奪った以外は、モールで前に出ることはできなかった。キックにより地域獲得では健闘していたが、SOライオネル・クロニエに負担がかかり過ぎているようにも見えた。パナソニックはSOバーンズ以外にも、FB森谷、CTB松田、笹倉とロングキッカーも多く、全員が戦術眼に優れている。後半21分のトライは、交代出場のFL布巻峻介が、サポートしていた森谷、山田の声に従って、インゴールにグラバーキック(地面を転がるキック)を蹴り込んだものだった。

この日の第一試合は、クボタスピアーズがSO立川理道を軸にボールを動かし、先制トライを奪うなど好スタートを切ったが、次第に王者サントリーサンゴリアスのペースに。こちらも、FB松島幸太朗が相手キックをキャッチしてのカウンターアタックでチャンスを作り、2本のトライをあげた。マンオブザマッチは、今季初先発のSO日和佐篤だった。前半にあげた3トライは、運動量抜群の日和佐だからこそのサポートによるものだった。

他会場も含め、トップリーグ第5節、土曜日の結果は以下の通り。

■試合結果
◇埼玉・熊谷スポーツ文化公園陸上競技場
クボタスピアーズ●17-54○サントリーサンゴリアス
パナソニック ワイルドナイツ○43-16●トヨタ自動車ヴェルブリッツ
◇愛知・ウェーブスタジアム刈谷
豊田自動織機シャトルズ●24-32○NTTコミュニケーションズシャイニングアークス
◇福岡・レベルファイブスタジアム
コカ・コーラレッドスパークス●5-32○リコーブラックラムズ
宗像サニックスブルース●17-29○NECグリーンロケッツ

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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