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昨夜は高田馬場ノーサイドクラブで、恒例のノーサイドライブだった。ゲストはクボタスピアーズの井上大介選手と、合谷和弘選手の予定だったのだが、当日の練習試合で合谷選手が大腿部を打撲。大事をとって急きょピンチヒッターとして立川理道選手の兄・直道選手が来てくれた。予定があったらしいのだが、「大介に頭を下げられたら、行かなくてはいけないと思って」と天理大学の後輩の願いに快く応じてくれた。いい人。
トーク内容は今年のクボタスピアーズのことから、日本代表、サンウルブズと多岐にわたったのだが、やんちゃキャラで飛ばす井上選手の話を、かみ砕いでわかりやすく解説する直道選手という好対照の2人で大いに盛り上がった。井上選手がサンウルブズであまり試合に出られない時の心境を、「正直、なんで俺を選んだんだろう。練習ではウイングをやったりして、俺じゃなくてもいいやん、とか思っていましたね」と告白。すると直道選手が「試合に出られない原因を外に向けているな、あまり良くないなと感じていました」と、常に原因を自分に向けて考えないといけないと諭す。「それ、そのとき言ってくださいよ~」と井上選手。含蓄のある直道選手の言葉の数々にお客さんも聞き入っていた。
客席からの質問コーナーでは、やってみたいポジションと、やってみたくないポジションというのがあり、井上選手は「やってみたいのは、NO8、やりたくないのはフロントロー」、直道選手は「やってみたいのは、スタンドオフ、やりたくないのは、スクラムハーフ」。井上選手は気の強い性格そのままに、体が大きければFW第三列でガツガツ行きたかった。そして、フロントローはやっぱりしんどそうだという。直道選手は、パスとかキックが上手かったらゲームをコントロールしてみたいらしい。スクラムハーフは天理高校の練習がスクラムハーフに厳しかったので嫌になったのだそうだ。
ラグビー以外の趣味の話になると、井上選手が「和紙に筆ペンで、思いついた言葉を書くこと」と意表をつく答え。「なんか、気持ちいいんですよ」。直道選手は家電に詳しいらしく、チームメイトにもアドバイスを送り、家電量販店に一緒についていく存在。この話になったとたん、直道選手がとびきりの笑顔を見せた。そのまま炊飯器や冷蔵庫のことを語り出し、止まらなくなって、井上選手が「直さ~ん!」と止める場面も。爆笑。
終演後はお客さんから「これまでで一番笑った」などなど楽しかったという感想を多数いただいた。ほんとによく笑ったトークライブだった。プレゼントも、2人のトレーニングユニフォームなど多数。合谷選手がセブンズワールドシリーズで履いたスパイクもあって、これにはお客さんも大喜び。参加者の皆さん、ゲストのお2人、楽しい時間をありがとうございました。
村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。
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