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11月12日、関西大学Aリーグを取材したあと、京都駅近くの中華料理店・清華園に移動して、同志社大学ラグビー部のコーチを務める大西将太郎さんとのトークライブを開催。懇親会が終わった頃には、日本代表対ジョージア代表が始まり、時間のある皆さんと残って観戦することに。ときどき、大西さんと突っ込みながら、観戦を楽しんだ。
内容的には楽しんだというよりも、ハラハラドキドキの連続。13-22とジョージアにリードされた後半なかば、CTB立川理道の防御背後へのグラバーキックを、WTBロマノ レメキ ラヴァが左手ではじくようにしながらキャッチしてのトライには拍手喝采。その直後の、WTB福岡堅樹の逆転トライにも大歓声があがった。堀江翔太、田村優と渡って田村が抜け出し、3人のディフェンダーのすき間を絶妙のタイミングでパスした田村は見事だったし、福岡もよく決めきった。その後は40m以上距離のあるPGを田村が決めて、28-22とし、最後も粘り強く守って逃げ切った。ただ、田村は比較的簡単なゴールを外していて、やや安定感を欠いていた。最後によく修正してくれた。
「タフなゲームになりました。要所でみんなが一つになって、まさにワンチームでの勝利です」(立川理道キャプテン)。「組織ディフェンスを修正できた」(ジェイミー・ジョセフヘッドコーチ)と、首脳陣は安堵の表情を見せていた。FWの総体重で約100㎏重いグルジアにスクラムで圧力を受け、ラインアウトも不安定、パワフルな突進に何度も前進を許し、完敗してもおかしくない試合展開。それでも紙一重のところで耐え抜き、一気のワイド展開やキックを使っての勝利は、チームの完成度が低い状況からいけば、選手達にはこの上ない自信になったろうし、気持ちも楽になっただろう。エディー・ジャパンもジョージアには苦労させられた。世界屈指のパワフルラグビーは、いつも日本代表の進むべき道、素早くスペースにボールを動かす必要性を再確認させてくれる。レメキは、マン・オブ・ザ・マッチ級の活躍。後半開始早々のインターセプトからの80m独走トライは、スクラムでマイボールを奪われたあとの展開の中でチームを救った。
次戦のウェールズ代表は、FW戦にこだわらず、スピーディーに展開してくる。総合力はジョージアよりも数段上だ。修正されたとはいえ、組織ディフェンスをさらに強固なものにしなければ、簡単にラインブレイクされてしまうだろう。厳しい試合になりそうだが、思い切ったチャレンジが見たい。
■試合結果
ジョージア代表●22-28○日本代表(前半12-8)
村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。
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