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2016年10月20日の朝、平尾誠二さんが天に召された。53歳だった。京都の伏見工業高校3年生のとき、キャプテンとして同高校初の全国制覇を成し遂げ、同志社大学では大学選手権三連覇の中心だった。神戸製鋼では入社3年目でキャプテンになり、全国社会人大会、日本選手権7連覇をチームのリーダーとして成し遂げた。
高校、大学、社会人で所属チームが計11回の日本一。そんな選手は他にいない。日本代表キャプテンとしてスコットランド代表を破り(1989年)、1991年のラグビーワールドカップではジンバブエからの初勝利をもぎとり、1999年大会は監督として世界に挑んだ。1987年の第1回大会、1995年の第3回大会にも選手として出場している。「創造的破壊」という言葉を平尾さんはよく使った。そうして、常に時代の先端を走った。現在は神戸製鋼コベルコスティーラーズのGMを務めていたが、この春から表舞台には出ず、闘病生活を続けていた。
僕は同じ京都に生まれ、学年は平尾さんの2つ下。高校時代から平尾さんに憧れていた。伏見工業高校の真紅のジャージーに身を包んだ華麗なプレーを忘れることはできない。2019年日本開催のラグビーワールドカップ組織委員会の事務総長特別補佐も務め、日本ラグビーの顔として2019年大会を盛り上げてくれると期待していただけに残念だ。
ラグビーマガジンの編集部にいた頃から、何度も取材に応じてもらったし、NHKの特集番組などでもご一緒した。「平尾誠二」は、いつだってかっこよかった。昨年の夏、ワールドカップの前に平尾さんから電話があった。「ちょっと会えへんか」。憧れの先輩からの呼び出しに、神戸へ飛んで行った。約3時間のラグビー談議。2019年を盛り上げていこうという意欲にあふれていた。だから、どうして平尾さんがいなくならなければいけないのか、今は気持ちの整理がつかない。他の場所にも追悼文を書かせていただくこともあって、ずっと平尾さんのことを考えている。
それにしても、たくさん好ゲームを見せてもらった。ラグビーの面白さを教えてもらった。感謝の気持ちでいっぱいだ。ラグビーマガジンの取材で平尾さんに話を聞いたとき、平尾さんは、「俺は天才でも、努力家でもない。ラグビー愛好家や」と言っていた。ラグビー愛好家って、平尾さんらしくていいなって思った。その思いがずっとあったから、このブログは「ラグビー愛好日記」と名付けた。書き始めて、もう11年になる。このことを、平尾さんに伝えるのをずっと忘れていた。
平尾さん、そういうことやったんですよ。ありがとうございました。
村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。
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