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10月5日午後、日本ラグビー協会で「ヒト・コミュニケーションズ サンウルブズシンヘッドコーチ就任記者会見」が行われた。会見には、サンウルブズを運営する一般社団法人ジャパンエスアール(JSR)の上野裕一・業務執行理事、渡瀬裕司・業務執行理事代理、日本代表ヘッドコーチ兼チームジャパン2019のジェイミー・ジョセフ総監督、そして、フィロ・ティアティア新ヘッドコーチが出席した。ティアティアHC(45歳)は、ニュージーランド代表オールブラックスで2キャップ、スーパーラグビーのハリケーンズ57キャップ、ウェールズのオスプリーズ99キャップ、トヨタ自動車ヴェルブリッツ52キャップと、世界各地で活躍したFW第三列。昨季はサンウルブスのFWコーチを務めていた。
冒頭で上野理事は「2016年度は、我々の準備不足、経験不足で、メディア関係者の皆様、ファンの皆様はじめすべての皆様に多大なご心配をおかけしました。お詫び申し上げます」と話を始めた。新シーズンへの意気込みを話した後、経営面の中心になる渡瀬理事代理を紹介。渡瀬理事代理はティアティア氏をHCに決めた経緯について、15人制日本代表の薫田真広ディレクター・オブ・ラグビー、ジェイミー・ジョセフ日本代表HCと話し合い、「2019年に向かって日本代表と連携できる人物」、「日本のラグビー事情に明るい人」などを条件に絞り込んだと説明した。
ティアティア新ヘッドコーチのコメントなどは、JSPORTSのWEBのコラムにも書くので、ここでは簡単に触れたい。重要なポイントだと感じたのは、「(前任の)ハメットHCが作ってくれたチームの文化は継承する」、「私の役目は、日本代表の軸になる選手を育て、経験を積ませること」という2点だろう。ジョセフ総監督も同じく、2019年を見据えた強化の一環であることを強調。「2019年を見据えたメンバーを選ぶが、短期的にはチーム力を補う選手も必要」と語り、若い選手にもトップレベルの経験を積ませる一方で、日本代表になる資格がなくともチーム力を上げるために契約する選手もおり、そのバランスをとりながらの強化になるという話をしていた。
メンバーについては渡瀬理事代理から「33名にオファーし、口頭で14名がOK。コーチングスタッフは概ね決まり、正式な契約を済ませた段階で発表したい」と説明があった。昨年の例でいえば、年内には選手も発表されるだろう。
スーパーラグビー2017のサンウルブズの初戦は、2月25日、秩父宮ラグビー場で行われるハリケーンズ戦となるが、その一週前の2月18日(土)、北九州スタジアムのオープニングイベントとして、トップリーグオールスター対サンウルブズのプレシーズンマッチが行われることが明らかになった。この試合は、東日本大震災、平成28年熊本地震の復興支援チャリティーマッチとして開催される(キックオフは14:00)。
村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。
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