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土曜日は京都の西京極に行っていた。トップリーグ第5節をJSPORTSで解説するためだ。ここは、トップリーグ開催会場で自宅からもっとも近い、嬉しい場所。担当したのは、第1試合のHondaHEAT対コカ・コーラレッドスパークス。15位と16位の対戦は、ともに今季初白星を狙うということで僅差勝負が予想されたが、開始3分でコカ・コーラが2トライ。その後のHondaの猛攻を何度もしのいで、主導権を握った。先制トライは、連続攻撃の中でCTBティモシー・ラファエレが防御背後にグラバーキック(地面を這うキック)。これをWTB石垣航平が拾い上げて、右コーナーに押さえたもの。そして、2つ目はHondaの連続攻撃にプレッシャーをかけ、WTB猿楽直希が約80mの独走トライをあげたものだ。
このトライに象徴されるように、コカ・コーラのディフェンスのプレッシャーは凄まじかった。「相手のアタックのスペースを奪いたかった」(臼井章広監督)。Hondaも攻め込むのだが、インゴールに入ったところでボールを落とし、ゴールライン直前で止められる繰り返し。ミスをつかれて失点するシーンが相次いだ。「ディフェンスは修正しなければいけません。トライのフィニッシュのところも丁寧にやっていかないと。しかし、ペナルティーが少なかったのはポジティブです」(Honda藤本知明ヘッドコーチ)。HondaのPKは、なんと「0」だった。
コカ・コーラの臼井監督は「4節までの課題だった、試合の入りで2トライ奪えたのは良かった」と話し、山下昂大キャプテンは「何度もゴールラインを割られそうなところ、体を張ってくれたチームメイトを誇りに思います」と仲間を称えた。マン・オブ・ザ・マッチは、安定感あるプレーでチームを引っ張ったSO福田哲也。
第2試合は、4位のトヨタ自動車ヴェルブリッツと、13位のNECグリーンロケッツが対戦。前半6分に、トヨタWTB彦坂匡克が先制トライ。しかし、NECはWTB宮島裕之、FB吉廣広征が連続トライで、12-7と逆転する。このトライに至るパスワークは見事だった。ここからは一進一退の攻防。後半21分、タウファ・オリヴェのトライで、トヨタが17-12とリードするも、34分、NECは榎真生が同点トライを奪い、SO田村優のゴールも決まって19-17と逆転、田村がPGを加えて逃げ切った。マン・オブ・ザ・マッチは田村優だった。
そのほかの会場も含めて結果は以下の通り。
■トップリーグ2016-2017第5節・土曜の結果
◇東京・秩父宮ラグビー場
クボタスピアーズ●20-29○近鉄ライナーズ
ヤマハ発動機ジュビロ○47-14●リコーブラックラムズ
◇大阪・万博記念競技場
神戸製鋼コベルコスティーラーズ○41-5●豊田自動織機シャトルズ
◇京都・西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場
Honda HEAT●12-42○コカ・コーラレッドスパークス
NECグリーンロケッツ○22-17●トヨタ自動車ヴェルブリッツ
村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。
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