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サンウルブズのスーパーラグビー初挑戦は1勝1分け13敗で終了した。今季のラストゲームは、南アフリカ共和国のダーバンで行われ、シャークスに29-40で敗れた。しかし、後半20分、ゲームキャプテンのSO田村優がPGを決めて6点差に迫るなど意地を見せた試合でもあった。
何度もターンオーバーを勝ち取った安藤泰洋はボールへの嗅覚の鋭さを今回も見せてくれた。NO8カークの獅子奮迅の働きは感動もの。稲垣啓太、木津武士、大野均らのFW陣は、シャークスのパワフルな選手達に何度も押し戻されながら、それでも姿勢を低くして突進を続けた。その姿に胸が熱くなった。スクラム、ラインアウト、モールのディフェンス、試合を重ねるごとに向上した部分も多い。フラットなパスに走り込む攻撃でも何度も防御ラインを破った。タックル成功率の悪さなど課題も多いが、組織ディフェンスが構築できていないからこそのミスタックルという気がする。
昨年のワールドカップの前から、選手との契約が進まずに問題が多かったサンウルブズのキャンペーンがようやく一段落ついた。そして、ワールドカップで活躍し、トップリーグ、サンウルブズと戦い続けた選手にとっても、一区切りついた試合だった。今回のスーパーラグビー参戦は、溌剌とプレーする若い選手がいる一方で、ワールドカップメンバーには負担がかかっていた。堀江翔太、立川理道というリーダーが戦線離脱したのも、蓄積した疲れがあったと思う。本来はCTBのパエアがWTB、FBの笹倉もWTB、SO、インサイドCTBの立川が序盤戦はアウトサイドCTBを務めた。メンバー編成時に寄せ集めた感がぬぐえず、慣れないポジションで苦しんだ選手も多かった。コーチ陣にとっても難しい采配が続いた。
8月下旬からはトップリーグが始まり、日本代表、サンウルブズと次々に試合がある。スーパーラグビー参戦でトップレベルの経験値は確実に高まった。この中で選手をいかに休ませて怪我を減らし、連戦の合間に組織力を高め、戦術を磨き、筋力、フィットネスも高めていけるかどうか。このバランスを保つ強化が来季への課題だろう。
個人的感想だが、今はただ、ラグビーを愛する人々の夢をかなえ、難しいシーズンを戦い抜いた選手、スタッフの皆さんに感謝している。彼らがバーンアウトしないように心身ともにコンディションを整えていくのは運営側の課題だ。ここは直接運営を担当するジャパンエスアールだけではなく、協会や各所属チームも含めて、年間を通したスケジュールの検討や、選手の試合数制限など、一丸となって対応してもらいたいと思う。
◎シャークス戦後のコメント
■マーク・ハメット ヘッドコーチ
「前半出会い頭で簡単に与えてしまったいくつかのトライのために、確かに勝利を逃す結果となってしまいましたが、落ち着いてからは素晴らしい試合運びだったと思います。私たちらしい、サンウルブズスタイルの攻撃で、4つの素晴らしいトライを奪いました。特にシーズンの 3 分の 2 で苦戦していたラインアウトからのトライは、私たちにとって、非常に喜ばしいものだったと思います。チームの攻撃は、非常に良かったと思います。シャークスはとても攻撃的にプレッシャーをかけてきましたが、私たちは恐れず勇敢に攻撃し続け、それがうまく機能した時には、素早くボールを動かし、4 つの素晴らしいトライに結び付けることができたのではないかと思います。12 番で戦ったミフィが、最も印象に残った選手でした。彼はもともとセンターでしたが、サンウルブズではチームのために慣れないウイングを引き受けてくれていました。今日は彼本来のポジションで何度もラインブレイクし、2 つのトライを奪い、素晴らしい結果を残したと思います。」
■田村 優ゲームキャプテン
「ここ 2 試合トライを取れなかったが(この試合で)トライを取れたことは嬉しい。しかし、結果がついてこなかったことが悔しい。後半は相手が疲れているのが分かった。疲れているのでフィジカルも強くなかった。しかしこちらが後半もたついてしまった。経験の差が出た。サポートして頂いたスポンサーの皆さん、チームスタッフ、そして仲間達にはありがとうの言葉しかない。この短期間でこの家族のようなチームになれるとは思っていなかった。本当に良いチームだったと思う。シーズンが終わるのは寂しいです。課題は見えた。レベルの高い試合をこのメンバーでできてよかったと思う」
■試合結果
シャークス○40-29●ヒト・コミュニケーションズ サンウルブズ(前半 21-19)
村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。
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