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ラグビー コラム 2015年10月11日

日本代表は最終戦、プライドの戦いへ

ラグビー愛好日記 by 村上 晃一
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スコットランドとサモアの試合は、すさまじい内容だった。絶対に負けられないスコットランドと、決勝トーナメント進出の望みを絶たれながら、アグレッシブに攻めるサモア。日本代表の真壁選手が「サモア戦の後、トゥシ・ピシに頼んだぞって言ったら、任せろって言っていました」と話していたのが思い出された。また、エディー・ジョーンズ日本代表ヘッドコーチの「プール戦の4試合目は、プライドの戦いです」とのコメントも。

決勝トーナメントに行ける、行けないにかかわらず、世界最高の舞台で己のプライドをぶつけあう。互いに疲労困憊の状況で死闘を繰り広げた両チームに心から拍手を送りたい。これでこそラグビーワールドカップ(RWC)である。スコアは、36-33。観客にとってはもっとも面白い試合だったのではないか。これで、プールBは南アフリカの1位、スコットランドの2位が決まった。日本代表は明日のアメリカ戦に勝っても目標だった決勝トーナメントへの望みを絶たれた。

残念だが、日本代表の南アフリカ、サモアからの勝利が色あせることはない。「明日は勝つことに集中します。過去最高の日本代表だったと皆さんの記憶に残すチャンスなのです。選手は疲労がたまっていますが、その中で良いパフォーマンスをしなければいけません」(ジョーンズHC)

アメリカ戦が今回のRWCでの日本代表の最終戦ということになった。昨日の記者会見で真壁選手が言っていた。「最後になるかもしれないので、練習では今まで以上に気持ちが張りつめています。みんな、4年間で一番良い試合がしたいという気持ちが強いです」

ハードなトレーニングを耐え抜き、南アフリカからの歴史的勝利、そして、日本代表史上初の2勝をあげ、さらに3勝を狙う日本代表チームをぜひ多くの皆さんに見守ってもらいたい。蓄積した疲労で苦しい戦いになるかもしれないが、彼らが達成感で満たされるような試合で、有終の美を飾ってほしい。大きな怪我なく戦いぬいてくれることを祈っている。

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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