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9日の火曜日は、宮崎県で行われている日本代表合宿を見てきた。今回の取材は、福岡堅樹、藤田慶和という2選手のインタビューが目的だった。文藝春秋のナンバー誌に掲載されるものだ。その内容は誌面を読んでいただくとして、今回は、9日午後の練習をじっくり見せてもらった。
9日は朝6時半からFWがウェイトトレーニング、7時からBKがウェイトトレーニング、スピード、スキルトレーニング。10時からは再びFWはウェイトトレーニング、11時からラインアウト、BKも二度目のウェイトトレーニング、そして、午後にもウェイトトレーニングをはさんで、17時からグラウンドに出始め、スピードトレーニングなど行った後、全体練習に入った。

17:20〜18:30まで、とにかく練習は切れ目なく進んでいく。選手が「試合の方が楽」という練習である。最後には試合形式でのトレーニングとなったが、ここでは、倒れた選手がすぐに起き上ること、攻守の切り換えなどに重点がおかれていた。日本代表のグラウンドでの練習はテンポがよく、ほとんど歩く時間がない。
練習が終了し、ふらふらになった選手達だが、五郎丸歩選手、立川理道選手、日和佐篤選手他数名が、20mくらい先のカゴにボールを蹴って入れるゲームを始めた。最初に蹴ったのは、廣瀬俊朗選手。見事、一発で決めて拍手喝采を受けた。その廣瀬選手にコメントを聞いてみた。各選手が力を出し切って練習していることについて質問してみる。「(ワールドカップのメンバーに残るため)みんな必死です。選ぶのはエディーさんだから、僕らはベストを尽くすしかない。僕も、どうなるか分からない。でも、切磋琢磨するのはいいことだと思います。この中から選ばれた選手なら、たとえ自分が選ばれなくても全力で応援しますよ」
それぞれが精神的にも肉体的にもギリギリに追い込まれながら戦っている。神妙な気持ちになった。首の手術からリハビリ中の堀江翔太選手も試合形式の練習は一緒にやっていた。「スクラム以外は練習できます」とのこと。順調に回復しているようだ。
お知らせ◎エディー・ジョーンズの「アンサンブル・ラグビー コーチングセミナー」が、7月4日、5日、慶應義塾大学ラグビーグラウンドで開催されます。初日は、朝9時から一週間のトレーニングの組み立て方などの講義あり、午後はディフェンス、ブレイクダウンの講義、実技。2日目は、アタックとS&Cの講義、実技、日本代表のコーチングなどが紹介されます。受講料は事前振込み制。受講申し込みは以下のメールアドレスへ。申し込み書が返送されます。
慶應義塾体躯会蹴球部「アンサンブル・ラグビーCS事務局」
[email protected]
045-561-2136
村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。
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