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5月2日は、快晴の秩父宮ラグビー場で、関東代表対ニュージーランド学生代表(NZU)、日本代表対香港代表の2試合が行われた。午前11時から行われた試合は、関東代表の選手達が「日本代表の前座ではなく、自分達の試合をしよう」(和田拓キャプテン)と、激しいプレーの中にも冷静に試合を運んだ。前半は、7人制NZ代表の経験もあるCTBマット・フェデスらにトライを奪われ、早々に14-0とリードされたが、SO森田洋介(NEC)のPGで差を詰め、もう1トライを追加されたものの、21-6と食らいついた。
後半は暑さのためかやや動きの鈍ったNZUに対して、関東代表がテンポアップ。後半3分にFL山下弘資(NTTコム)のトライで、21-11と迫る。NZUの俊足WTBギャビン・スタークにトライを奪われたが、途中出場のSH西橋勇人(NTTコム)を軸に速攻を仕掛け、優位に立つモール、スクラムで圧力をかけた。33分には、NO8大和田立(NEC)のトライと森田のゴールで、32-28と逆転。そのまま勝利した。関東代表がNZUを破ったのは、2009年4月29日(三ツ沢、31-30)以来のこと(※当初、2008年としていました。お詫びして訂正いたします)。
試合後、関東代表の永友洋司監督は「集まった3日間で選手がよくまとまって頑張ってくれた。この試合は、テストマッチの感覚が大事だと話しました。今後、彼らが日本代表に入っていくためにも、自信になったと思います」と、アグレッシブながら、冷静な判断で戦った選手達を称えた。
和田拓キャプテンは日本代表とのつながりについて、「きょう、香港代表戦に村田毅が出場します。彼は昨年、関東代表として一緒にNZ遠征した選手です。関東代表のみんなが、村田のようになってくれたら嬉しいです」と語った。
NZUのブレンダン・ティミンズヘッドコーチは、「関東代表の皆さん、おめでとうございます。今日の教訓は、規律とプレーの精度の大切さです」と反則、ミスが多かった試合を振り返った。そして、「関東の選手達はエネルギッシュで、プレーの精度も高かった。特に、近い距離でのパス、サポートがレベルアップしていると感じました」と、日本選手のレベルアップにも言及した。NZUは、キャプテンのオリバーほか、来日して以降負傷者が多く、この日もBKの要のCTBリアム・スティールが負傷退場するなど、不運が続いているが、ラグビー王国のプライドに賭けて、最終戦に勝ち越しを目指す。
NZU来日第3戦(最終戦)は、5月5日、秩父宮ラグビー場にて。
この日は、12:00から、関東大学春季大会A 流通経済大学 対 早稲田大学戦があり、NZUと関東学生代表の試合は、14:10から。
村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。
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