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11月8日、秩父宮ラグビー場の埋めた2万人の観衆は、マオリ・オールブラックスのハカ「ティマタンガ」、そして、日本代表の健闘、マオリABの卓越したスキルを存分に楽しんだ。そんな気がした。
「私たちはラグビーを愛しているけど、ときには試合が愛してくれないことがある。きょうは、そういう日です。日本代表のパフォーマンスは素晴らしかった。アタックのシェイプもよく機能し、ブレイクダウンも良かった。ディフェンスも改善されていました。ワールドカップに向けてこの試合で得た自信は大きい。マオリABには、心からおめでとうと言いたい。きょうはテストマッチのような試合でした。戦った選手を誇りに思います」。エディー・ジョーンズヘッドコーチは選手の奮闘を称えた。
午後2時のキックオフ。日本代表は自陣からいきなり仕掛け、CTB松島幸太朗が抜け出して相手陣に入る。その後もNO8アマナキ・レレィマフィを筆頭に接点でしっかり前に出て、連続攻撃を優位に進めた。最初のトライチャンスはオブストラクションの反則で逃し、その後2トライを奪われたが、前半終了間際に、SO小野晃征の好判断のパスから、FB五郎丸歩、WTB山田章仁とボールが渡り、山田が左コーナーに飛び込んで、15-5の10点差で折り返した。
後半、日本代表はボールをよく支配し、スクラムを押し込んでペナルティートライを奪うなど、常に主導権を握ってプレーした。FB五郎丸歩の2PGで、18-15とリードしたが、残り3分のところで、マオリABに自陣から繋がれてしまう。山田がよくカバーしてディフェンスしたのだが、ラインアウトからのクイックスローで大きく展開され、最後はFLダン・プライヤーに飛び込まれてしまった。最後のパスを出したCTBチャーリー・ナタイ主将は、「僅かな時間で逆転しなければいけない状況で、いかに冷静にプレーできるかが鍵だった」と話し、我慢強くチャンスを待ったと明かした。
「日本代表は、確実にいい方向に向かっている。一試合目はマオリABの前でいろいろ試したかった。負けたのは残念だが、それをしたおかげで何を修正すればいいかが分かった。しかし、大敗が続けば自信を失う。きょうはいい試合をしなければいけなかった」(エディー・ジョーンズヘッドコーチ)。来年のワールドカップに向けて、勝利を狙いながら、さまざまなことを試すという複雑な状況を説明した。
■日本代表(JAPAN XV)対マオリ・オールブラックス(マオリ代表)第2戦
◇東京・秩父宮ラグビー場
日本代表(JAPAN XV)●18-20○マオリ・オールブラックス(前半5-15)
村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。
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