人気ランキング
コラム一覧
オーストラリア代表ワラビーズのヘッドコーチだったロビー・ディーンズが退任し、新ヘッドコーチには、スーパーラグビーのレッズのヘッドコーチであるユーアン・マッケンジーが就任することになった。
マッケンジーは、スーパーラグビーのワラタスで2度の準優勝、2012年にはレッズを優勝させるなど、その手腕には定評があり、早くから次期ワラビーズヘッドコーチ候補として名前があがっていた。ニュージーランド人のディーンズは、クルセイダーズを5度、スーパーラグビーの優勝に導いた名将だが、その手腕をワラビーズでは発揮できなかった。今度は、オーストラリア人の手で再建を、というところだろう。
マッケンジーと言えば、オーストラリア代表51キャップをもつ右プロップ。1991年のワールドカップの優勝メンバーだ。僕は、ワラビーズファンだった時期が長いので、「ワラビーズ好き」と思われているのだが、僕が好きだったのは、1980年代の前半と、この1991年のチームである。1990年前後のスコットランド代表も好きだった。
1991年のワラビーズは、ラグビー史上屈指のLOであるジョン・イールズ、今や渋い声の解説者となっているHOフィル・キアンズ、インテリジェンスあふれるSHニック・ファージョーンズ、ギリシャ彫刻みたいなSOマイケル・ライナーのHB団、新進気鋭のCTBコンビ、ティム・ホランとジェイソン・リトル、いぶし銀のFBマーティー・ローバック、そして天才WTBデヴィッド・キャンピージと、好みの選手が揃っていた。
大会準決勝のオールブラックスとの一戦で、ウォークライの際に、キャンピージだけが列から離れてボール遊びをしていた姿は記憶に深く刻まれている。礼を失する行為ではあったが、そのキャンピージがいきなり先制トライを奪ったのには、しびれた。そして勝負を決めるトライもキャンピージ。右に左にステップを踏んで防御を翻弄し、最後は内側に走り込んでおいて、背後に走り込んできたティム・ホランにノールックパスを決めた。
というわけで、マッケンジーの名前を聞くだけで、あの大会のさまざまなシーンが浮かんでくる。期待していたディーンズの辞任は残念だが、コーチにはチームとの相性もあると思う。将来、「2013年から数年のワラビーズは好きだった」とつぶやけるチームになってほしいなぁ。
村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。
あわせて読みたい
J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題
ジャンル一覧
人気ランキング(オンデマンド番組)
-
ラグビー 全国大学選手権 25/26 3回戦-1 東洋大学 vs. 帝京大学 / 3回戦-2 早稲田大学 vs. 関東学院大学
12月14日 午前11:20〜
-
ラグビー 全国大学選手権 25/26 3回戦-3 関西学院大学 vs. 福岡工業大学 / 3回戦-4 京都産業大学 vs. 慶應義塾大学
12月14日 午前11:20〜
-
【限定】ラグビー 関東大学リーグ戦2025 入替戦 大東文化大学 vs. 専修大学
12月13日 午前11:20〜
-
ジャパンラグビー リーグワン2025-26 D1 第1節-4 コベルコ神戸スティーラーズ vs. クボタスピアーズ船橋・東京ベイ
12月13日 午後4:50〜
-
ジャパンラグビー リーグワン2025-26 D1 第1節-6 東芝ブレイブルーパス東京 vs. 埼玉ワイルドナイツ
12月14日 午後2:45〜
-
ジャパンラグビー リーグワン2025-26 D1 第1節-1 ブラックラムズ東京 vs. 東京サンゴリアス
12月13日 午後12:50〜
-
ジャパンラグビー リーグワン2025-26 D1 第1節-3 トヨタヴェルブリッツ vs. 三重ホンダヒート
12月13日 午後2:20〜
-
ジャパンラグビー リーグワン2025-26 D1 第1節-5 横浜キヤノンイーグルス vs. 静岡ブルーレヴズ
12月14日 午後2:20〜
J SPORTSで
ラグビーを応援しよう!
