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香港代表戦を19日(午後2時キックオフ)に控えた日本代表は、17日の午後、試合会場の秩父宮ラグビー場で、FWのユニット練習を行った。おもにラインアウトの確認だったが、香港代表の両LOは身長2m近く、身長の低い日本代表が精度を欠いては獲得率が大きく下がる。試合を優位に進めるためには、ラインアウトの獲得率の安定は欠かせない要素。薫田真広アシスタントコーチも、香港戦の課題は、「セットピースの安定」と話していた。
ベテランながら、先発で出ずっぱりの大野均選手についても質問してみたのだが、「本当は休ませたいのですが、タイトファイブ(FW前5人)で、もっともワークレートが高く、外せない選手。まあ、大野は若いから大丈夫ですよ」と笑顔で話していた。
そのあと、佐々木隆道選手にも話を聞いた。香港戦の課題などについて一通り聞き終えると、囲み取材の報道陣に、「みなさんにお話ししたいことがあるのですが」と佐々木選手自身が話し始めた。「日本ラグビーのトップに立つ者として、選手が主体的に社会貢献をしていきたいと思っています。第一弾として、福島県の子供たち100名を6月24日のフレンチバーバリアンズ戦に招待します。アフターマッチファンクションにも参加してもらって、子供たちがハッピーになれるようなことをしていきたいと思います」。
今回は福島県ラグビー協会などと協議し、中学生以下でラグビー経験を問わず100名を集め、招待する。秩父宮ラグビー場までのバス代などをねん出するため、日本代表選手は一人1万円を寄付。さらに5月27日のセブンズフェスティバルで、日本代表有志が募金活動を行い、ファンの皆さんと一体になって、子供たちを招待しようというアイディア。目標は100万円。諸経費以外で余剰金が出れば、ラグビーボールを購入して、子供たちに配布したいという。
「これは第一弾です。今後も継続して社会貢献をしていきたい。日本を代表する選手はそれなりの責任があると思う。28歳以上の選手で今、おじさんミーティングを開いているのですが、そこで出たアイディアです。廣瀬キャプテンから、僕が社会貢献のリーダーに任命されました。今後、メディアの皆さんにも、いろいろご協力いただきたいので、よろしくお願いします」
日本代表戦での募金活動も検討されたが、試合日については日本代表選手は試合に集中することでファンに夢を与えることが大事ということで、今回はセブンズフェスティバル(5月27日、秩父宮ラグビー場)での募金活動となる。
村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。
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