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オールブラックスの新ヘッドコーチに、スティーブ・ハンセン氏(52歳)が決まった。2004年からグレアム・ヘンリー氏のアシスタントコーチを務めてきており、ヘンリー氏ともう一人のアシスタントコーチのウェイン・スミスとのトリオで101テストマッチを戦い、88勝をあげている。選手からの信頼感も抜群。また、クラブ、州代表、国代表レベル合わせて約18年間のコーチキャリアがある。2002年から約2年間は、ウエールズ代表監督を務めていた。契約は2年。
土曜日はどこにも取材に行けず、自宅でJSPORTS観戦だった。土曜日、家にいるのは久しぶりだ。秩父宮ラグビー場で行われたNTTコミュニケーションズシャイニングアークス対NTTドコモレッドハリケーンズの試合は、立ち上がりからコムがボールをキープして攻勢に出た。NO8フォトゥー・アウエルア、CTBジェイピー・ネル、FB栗原徹ら怪我からの復帰組が大きくゲイン。CTB山下大悟も好調で、何度も攻撃の起点になっていた。ドコモは粘り強くディフェンスしていたのだが、リターンのキックが伸びず、ノータッチも多かったことで苦しい戦いになった。ドコモのFBミルズ・ムリアイナは、オールブラックス100キャップというスーパースターだが、キックのキャッチング、サポートプレーなどで苦戦の中でも光るプレーを何度も見せていた。
第2試合は、サントリーサンゴリアスの独壇場だった。自陣からでも次々に展開して、LO眞壁伸弥、FLトッド・クレバー、CTBニコラスライアンらが大きく前進し、FBピーター・ヒューアット、WTB成田秀悦らがトライラインを駆け抜けた。前半終了間際には、40分を告げるホーンが鳴ってからのPKから攻め、クレバーがトライを獲りきった。この時点で、スコアは33-7。後半も3分に、PR畠山健介が日和佐のパスを受けてトライをあげ、そこから怒涛のトライラッシュが始まった。コカ・コーラウエストも、4トライを狙ってあきらめずに攻め、FL桑水流裕策、WTB豊田耕太郎らが計5トライをあげた。
ミスのないサントリーの攻撃を寸断するには、一対一の局面でタックラーが前に出るしかないのだが、サントリーにはそれを許さないサポートの素早さがあった。日和佐のパスに対しても必ず複数の選手が走り込んでくるため、タックルの的が絞れない。きょうのサントリーは完成度の高い戦いぶりができていたと思う。
■トップリーグ第7節土曜の結果
NTTコミュニケーションズシャイニングアークス○34-24●NTTドコモレッドハリケーンズ(前半22-3)
サントリーサンゴリアス○87-35●コカ・コーラウエストレッドスパークス(前半33-7)
神戸製鋼コベルコスティーラーズ○21-10●トヨタ自動車ヴェルブリッツ(前半5-10)
村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。
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