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都内で合宿をはじめて日本代表が、ホテルから練習場まで電車をつかって動くという。これ、ずっとやってほしかったことだ。一番の宣伝になると思う。できれば、ラグビーの日本代表だと分かりやすいスタイルで移動してほしいなぁ。映画インビクタスを見た人は分かると思うのだが、南アフリカ代表が街中をランニングすると、子供たちがついてくる。6月26日、7月2日の試合に向けて、関心を高めないとね。
平成23年度高校日本代表候補(東日本地区)のメンバーが決定した。6月24日〜27日に長野県上田市菅平高原にて実施されるユースレベルの強化、育成、高校日本代表セレクションを兼ねた「トライリージョンズ(三地区対抗)」には、三地区の高校日本代表候補のうち、25名ずつが参加する。
國學院久我山、國學院栃木から各5名。この他、桐蔭学園、慶應義塾、流通経済大柏、深谷、日川などから選手されている。昨季の花園で注目された深谷の山沢拓也、NEC田村優の弟、國學院栃木の田村熙の名前も。

水曜には、「日本ラグビー激闘史」の発売日。今号は、1999年度シーズンだ。創部100周年で慶應義塾大が学生日本一に輝いたときである。監督の上田昭夫さん、コーチの林雅人さん、若っ。高校では東海大仰星が初優勝した。1年生の正面健司が衝撃の独走トライ、あのときだ。
日本代表はパシフィックリムでサモア代表を破って優勝するも、同年のワールドカップではウエールズに完敗するなど白星はなし。世界の分厚い壁を痛感させられている。でも、ウエールズ戦の大畑大介のトライには、すかっとしたファンが多かっただろう。
今号のヒーローは、廣瀬佳司。ひたすら練習することでキッカーとして大成した努力の人である。控えめな性格で、言葉数は少ないが、トップリーグの得点王やベストキッカーを次々に受賞し、1試合9PGの世界記録も作った。引退セレモニーは、チームの枠を超えた手作りのもの。それが廣瀬らしい。
巻末のほうに行くと、日本代表のキャップ数のトップ20が掲載されていた。40キャップの廣瀬は、13位。小野澤が60で、伊藤剛臣の62に迫っている。今年中に抜きそうだ。そうなると、あとは、元木由記雄の79が目標になる。
村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。
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