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ラグビー コラム 2011年1月30日

TLプレーオフファイナル結果

ラグビー愛好日記 by 村上 晃一
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1月30日、秩父宮ラグビー場では、トップリーグプレーオフファイナルが行われた。観衆は14,390人。序盤戦こそ三洋電機が攻勢に出たが、6分、サントリーはLO篠塚のインターセプトでチャンスを作ると、三洋電機がオフサイドを犯し、CTBニコラスが先制PG。三洋電機もFB田邉がPGを返したが、サントリーが攻め、三洋電機が守る展開が続いた。両チーム通じて初のトライは前半33分、N08竹本のラインブレイクでできたゴール前のラックから右に展開し、CTB平がずらして2人をひきつけ、WTB長友がトライ。前半は、サントリーが、11-6とリードして折り返した。

後半もサントリーが攻勢に出たが、三洋電機はサントリーの反則、ミスに乗じて攻め込み、7分、FL劉がトライし、田邉のゴールも決まって逆転。11分には、SOブラウンがサントリーFWからタックルの瞬間にボールを奪って展開。劉のキックをWTB山田が追いかけて18-11と突き放すトライをあげた。最後は、サントリーもSHグレーガンを投入して追い上げたが、23-28と届かなかった。

「51年かかりました」と三洋電機の飯島監督。社会人大会時代から単独の優勝がなく、トップリーグになってからも3年連続で決勝敗退。やっとたどりついた単独での社会人優勝に涙を流していた。霜村キャプテンの「何年、何十年先にも、三洋電機がチャンピオンだったと言えます」というコメントもいろんな意味を含んで感慨深かった。

攻めきれなかったサントリーと、少ないチャンスをものにした三洋電機。それでも、両者の特徴がよく出た好ゲームだった。サントリーは前半のパフォーマンスを続けられなかった。あれだけ集中力高く動き続けるのを、80分続けるのは難しいというところだろう。三洋電機のパフォーマンスは一定していた。それが現状でのチーム力の差なのかもしれない。LOヒーナン、NO8龍コリニアシの激しく堅実なタックルは見事だった。ただ、アグレッシブアタッキングラグビーを掲げて1年でこれだけの完成度まで持ってきたサントリーは称えられていい。両者が軸になる日本選手権も楽しみになってきた。

プレーオフのMVPは、山田章仁(三洋電機ワイルドナイツ)。シーズンを通してのMVPは、31日発表される。

◎プレーオフファイナル結果
サントリーサンゴリアス●23-28○三洋電機ワイルドナイツ(前半11-6)

訃報◎決勝戦のキックオフ前に黙祷が捧げられたが、女子ラグビー元日本代表の田中智絵さん(28)が29日午前9時半ごろ、京都市内で事故に遭い亡くなった。田中さんは京都市立嘉楽中学の教諭で、顧問を務めるラグビー部の試合のため自転車で登校中だったという。僕は新聞報道を知り、知人から電話ももらった。女子ラグビーの普及活動にも尽力され、指導者としても期待されていた方とのこと。ご冥福をお祈りいたします。

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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