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月曜日の夜は、新宿「道楽亭」での愛好日記トークライブだった。今回のゲストは、元日本代表CTBでNECグリーンロケッツでも活躍された川合レオさん(37歳)、元早稲田大学ラグビー部キャプテンの山羽教文さん(39歳)だった。スポーツの教育的価値について、さまざま語っていただいた。

川合さんは、玉川大学ラグビー部のヘッドコーチを務めるかたわら、平日ラグビー教室、ラグビーパークジャパンを立ち上げ、子供達へのラグビー普及に奔走している。山羽さんは、早生大学卒業後、三井物産に就職するも退職してアメリカのオハイオ大学に留学。「スポーツの教育的価値」や「社会学的見地におけるスポーツの勝利者」をテーマに研究し、帰国後は、Jリーグ柏レイソルのマーケティングコンサルティングを担当するなど、幅広く活動し、2003年(有)FIELD OF DREAMSを設立。スポーツを通じた教育社会を目指すために活動中だ。山羽さんの下で、子供達へのタグラグビーの指導などで活躍する、石川安彦さんもいらっしゃっていた。
山羽さんは言う。「会社に入って仕事しているとき、これって、大学のとき日本一になるために経たプロセスと同じだなと思ったんです」。そして渡米。今ではラグビーのみならず、スポーツマンシップを養うプログラムを、中学生から大学生までさまざまなところで指導している。小学生のラグビー教室などは、石川さんが抜群に子供達を惹きつけるらしい。「スポーツをすることによって、スポーツマンシップだとか、フェアプレーの精神を養うことができれば、大人になって、勝つために何をしてもいい、というような人にならないと思うんです」と山羽さん。
子供達だけではなく、お父さん、お母さんにもスポーツの価値を分かってもらうプログラムもあり、Jリーグのチームなどで実践して好評を得ているという。実際にお母さん方にチームを作ってもらって簡単なゲームをすることで、お母さん自身も子供達との接し方を学ぶというのだ。
川合さんも、大学生の指導を通して、人として成長していく姿を見てきた。玉川大学の学生は、トップリーグに行く選手もおらず、原則、一般的な企業に就職していく。社会で彼らが逞しく生きていけるように心がけているのは、「自分たちで考えさせること」だ。「これが本当に難しいんです。どこまで与えるのかが。アドバイスして強くなって、2部になったら1部を目指す強豪チームとも対戦する。大敗する。でも自分でも考えて強くなってほしい」。川合さんのラグビーパークジャパンは、NPO法人となった。これから各地にラグビー教室を増やしていきたいと考えている。
お二人の考えは共通する点が多いのだが、それをボランティアではなく、仕事として成り立つようにしたいというところも同じだ。「トップ選手のセカンドキャリアとしても、ラグビーを普及していくことで収入が得られるようになれば」(山羽さん)。未来のラグビー界のことを考えて活動するお二人を頼もしく思った。
それにしても、レオ様の男前っぷりは、女性の視線が釘付けになっていることで、より際だった。僕と山羽さんは、いないも同然だった。ね、山羽さん。

村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。
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