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僕は鹿児島に行っていて記者会見に行けなかったのだが、23日、7人制ワールドカップに向け、7人制日本代表村田亙監督が記者会見、そしてドバイに出発した。大会は、3月5〜7日にドバイで開催される。女子は、6日、7日。村田監督は「チームのテーマはハードディフェンス。目標はまずベスト8」と意欲を示した。実際、村田監督になってから、練習ではディフェンスに割く時間が圧倒的に増えたという。いい結果を期待したい。15人制日本代表のジョン・カーワンHCも視察に行くようだ。選手のモチベーションもさらに高まるだろう。

火曜日夕方、鹿児島から東京に戻った。日本代表の練習グラウンドの芝はほんとうに素晴らしかった。今回は短い時間だったが、U20の練習を取材し、薫田監督のインタビューをしたことで、6月の世界大会に向けて僕自身の緊張感が高まった。
今回のジュニアワールドチャンピオンシップ(U20世界ラグビー選手権)は、7月28日の2015年、2019年W杯開催地決定に大きな影響を与える。結果が問われるのは間違いないし、そのパフォーマンスの質も重要になる。そして、この両大会の日本代表の軸になるのが、現U20代表選手たちなのである。彼らの世代には、日本ラグビーの未来がかかっていると言ってもいい。5年前か5年後に生まれていれば、そんなプレッシャーはなかったかもしれない。
僕が話を聞いたどの選手も、そのプレッシャーの中で戦う覚悟を語っていた。好成績を残せば、そのまま彼らが日本代表の軸になっていく。チャンスを得たと前向きに考える選手も多かった。薫田監督は、ファンのみなさんへのメッセージの中で、「この世代は世界のトップ国はプロの選手が出てくる。でも、そこに勝たなければいけない。彼らの挑戦をぜひ見てやってほしい」と語っていた。練習ではとことん追い込み、生半可な練習と覚悟では世界に勝てないのだということを叩き込んでいる。あれほど追い込む代表合宿は初めて見た。
3月下旬にウエールズ遠征、4月、5月の強化合宿を経て大会に臨むU20日本代表にご注目を。そして、同時期には、高校日本代表がイングランド遠征する(3月17日〜31日)。U18イングランド代表などと計3試合。いつか日本代表にまで成長してほしい金の卵たちだ。
追記1◎鹿児島でのこと。23日、南日本新聞夕刊の一面は、米アカデミー賞短編アニメ賞「つみきのいえ」受賞が最大級の扱い。加藤久仁生監督って鹿児島市出身なんやね。鹿児島県知事のコメントもあって、その功績をたたえていた。
追記2◎U20の世界大会は毎年開催されます。これまで行われていたU19、U21の大会を統合したもので、昨年のウエールズ大会が第1回でした。なお、7人制日本代表の長野直樹選手はU20の強化合宿後、サントリーサンゴリアスの成田秀悦選手も日本選手権の決勝戦終了後、ドバイへ向かいます。
村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。
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