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高校大会準決勝の結果、書きます。夜のテレビで見るみなさん、ご注意ください。
第1試合は、常翔啓光学園対東福岡。ともに攻撃力が互角で、ボール争奪戦での攻防が注目されたのだが、予想に違わぬ好ゲームになった。キックの応酬でも個々の選手が好判断でスペースを埋めて蹴り返す。レベルの高い攻防だった。常翔啓光学園は、立ち上がりからCTB森田、三原にボールを集めて防御を崩し、WTB国定らがトライ。東福岡も前半終了間際にNO8山本がトライ。後半は、東福岡が何度も常翔啓光学園ゴール前まで攻め込んだが、最後は常翔啓光学園がしぶといディフェンスでしのいだ。
「東福岡が近場を攻めてくれたのはラッキーだったかもしれません。今年の目標は日本一ですが、(決勝戦では)結果を追い求めるより、自分たちのラグビーを最大限に見せて欲しいと思っています」(常翔啓光学園・杉本監督)
第2試合は、御所工業・実業が大半の時間攻め続け、京都成章が我慢する展開。それにしても、京都成章のディフェンスの集中力は素晴らしかった。それでも、攻め続けた御所工業・実業。試合終盤にようやく京都成章が敵陣に攻め込んだが、疲れからかボールを素速く動かすことができず、最後は御所がカウンターラックでボールを奪い返し、CTB岡本のPG1本という最少得点で勝利した。
「なんとも言えません」と放心状態の御所工業・実業の竹田監督。「最後は選手を信じていました。成章さんに成長させていただきました。感謝しています」と、よく合同練習をしてきた相手に感謝の言葉を何度も口にしていた。試合後、報道陣に影響を受けた指導者について問われたとき、竹田監督は「これまで卒業していった子供達が教えてくれました」と、何度も子供達の悔し涙を見て指導者としての至らなさを感じてきたことを話していた。
これで決勝戦は春の選抜大会と同じカードになった。ともに小柄ながら、ボールを動かして勝負するチーム。ハイレベルの決勝戦になりそうだ。
◎準決勝結果
常翔啓光学園○22-15●東福岡(前半15-10)
御所工業・実業○3-0●京都成章(前半3-0)
村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。
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